ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックではゲイを隠せと強要されていたと告白

2022年に長年のパートナーと同性婚したニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックのジョナサン・ナイトだが、グループ活動の初期の頃にはマネージャーからゲイであることを公表しないよう釘を刺さされていたと、ポッドキャストで告白した。

ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックのジョナサン・ナイトが同性婚を発表

現在も活動を続けるNKOTB

ジョナサン・ナイト
ジョナサン・ナイト 画像引用元:Instagram

1986年にメジャー・デビューした”NKOTB(ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック)”。ファーストアルバム「ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック」は、注目を集められずに終わってしまったが、1988年リリースのセカンドアルバム「Hangin’ Tough」でブレイク。

NKOTBは1994年に一旦活動を停止するが、14年後の2008年にニューアルバムをリリースして活動を再開。現在も定期的にツアーを行うなど、活動を続けている。

ジョナサンはグループ活動休止期間に不動産投資家として仕事を始め、その後、農家の古い家屋のリフォームに打ち込むようになる。グループ活動再開後もリフォームへの情熱は冷めることなく、2021年からはジョナサンが古い農家をリフォームする『ファームハウス・フィクサー(Farmhouse Fixer)』というテレビ番組も放送している。

イン・シンクのランス・バスに告白

ボーイズグループ「イン・シンク」のメンバーで2014年に同性婚をしたランス・バスとジョナサン・ナイトのポッドキャスト『Frosted Tips』の最近のエピソードで、ジョナサンはグループ初期に自分のセクシュアリティを秘密にしておくことを強いられた経験について打ち明けた。

■ランス・バス

デビュー時のNKOTBは、当時ティーンのアイドルだった”ティファニー”のツアーに前座として参加していた。そしてジョナサンはティファニーと親密になり交際を始めるのだが、付き合いだして2年めには自分がゲイであることを自覚したという。

ジョナサン・ナイト
近年のティファニー(右)との2ショット 画像引用元:Instagram

「マネージャーは僕がゲイだと知っていた。彼は僕を脇に引き寄せて、『もし誰かに知られたら、君のキャリアは終わりだ。ニュー・キッズのキャリアも終わりだ、そして僕のキャリアも終わる』と言われた。それは僕にとってすごいプレッシャーとなった。時間が経つにつれ、僕のストレスはどんどん蓄積していった」

2000年にジョナサンはNKOTB初期のキャリアから全般性不安障害に苦しんでいることを明らかにし、 その後、医療の助けを求め健康状態は改善することができたそうだ。

ジョナサンにのしかかった重圧

ジョナサン・ナイト
夫のハーレイ・ロドリゲス(右)と2ショット 画像引用元:Instagram

2008年にグループ活動を再開した翌年、ナショナル・エンクワイアラー紙がジョナサンの元恋人のカイル・ウィルカーの記事を掲載し、本人の同意なくゲイであることを暴露した。

「前のボーイフレンドが、僕たちの写真をナショナル・エンクワイアラーに売ったんだ。(報道された後も)カミングアウトしたくなかった。僕はただ自分の人生を生きていただけで、隠すようなことではなかったんだ。でも、『ダメだ、発表しなければならない』『声明を出さなければならない』というプレッシャーが押し寄せてきて恐ろしかった」

ジョナサンは2011年に”WENN”というメディアの記事で「僕は自分の人生をとてもオープンに生きてきたし、ゲイであることを隠したこともない」と述べた。

また、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックのブログでは「ゲイの公人であるための前提条件は、『僕はゲイだ』というキャプションで雑誌の表紙を飾ることらしいです。もしこれが期待されていたことなら、そうしなかったことを謝ります!」と皮肉を効かせたコメントを発表した。

2008年から交際を始めたハーレイ・ロドリゲスと2016年に婚約。コロナ禍で延期になった結婚式を2022年に挙げ、幸せな結婚生活のなか真実と喜びをもって人生を送っている。

近年、カミングアウトは大きな宣言や論説を必要としないものになってきており、有名人は自信を持ちカミングアウトし、世間は例外なく受け入れるようになっている。ジョナサンは、自分のカミングアウトの経験を踏まえ、世間の受け入れ方が変わってきたことを祝福している。

現在のニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックは、無理な若造りをすることもなく年齢相応の成熟した大人の魅力を発散するグループとなっている。ティーンのアイドルだった時代よりも、むしろ今の彼らの方が好ましいと思う人も少なくないかもしれない。

親父グループNKOTBと、ジョナサン・ナイトにはこれからも注目していく。

※参考記事:ET

(冨田格)

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