独身中高年ゲイの基礎知識「親の墓と自分の墓」ゲイの老後は”墓じまい”から

独身ゲイが老後のために考えなければならないことは色々あるのだが、まだまだ先のことだと思い考えることを後回しにしがちなのが「お墓の問題」だ。

死んだ後にどうするのかという「自分の墓」問題も重要だが、それよりも早く考えねばならないのは「親の墓」をどうするのかということだ。

親の「墓じまい」は自分が元気なうちに済ませたい

お墓の問題

男一人だから老後もなんとなるだろう、と考えてついつい現実から目を背けがちになってしまうものだが、何も考えず準備もしていなければ、なんともならないのがゲイの老後の実態だ。

老後の資金や住まい、老人ホーム、健康や病気など考えておくべきことはたくさんあるのだが、意外に見落としがちなのが「お墓の問題」。自分が死んだ後の埋葬の方法とあわせて考えなければならないのが、親の墓をどうするのか、ということだ。

もし両親とも他界しているなら、その墓をいつまで守り続けるのだろうか。元気なうちはまだいいとしても、歳を重ねるほどに墓参は大変になってくるし、維持費だって払い続けなければならない。

今の墓を維持するのが難しいと判断したならば「墓じまい」を考える必要がある。

では、「墓じまい」にはどれくらいの費用がかかるのだろうか。「お仏壇の長谷川」のサイトに掲載されている記事「お墓じまいの費用平均はいくら?総額と内訳、払えない場合の対応も解説」によると、平均するとおよそ30万円~300万円が必要ということだ。

この内訳は、「現在の墓の撤去にかかる費用」が23万円~50万円程度、「行政手続きにかかる費用」が数百円~1500円程度、「新しい納骨先にかかる費用」が8万円~260万円程度、だとのこと。

つまり、今の墓を撤去するにしても、次に納骨する先を決めねばならない。この「墓じまい」の作業を、高齢になってから進めるのはかなりしんどいだろう。なるべく若く元気なうちに取り掛かっておく方がよさそうだ。

「お墓の問題」を解決する合葬墓という選択

お墓の問題

親の「墓じまい」と合わせて考えたいのが、自分の墓問題だ。

4月16日に公開した記事「独身中高年ゲイの基礎知識・入院する時の「身元保証人」サービスが全国展開へ!」でも紹介したが、独り身の高齢者の場合、病気などで入院する際や、高齢者施設に入居する際には、「身元引受人」が必要となる。

「身元引受人」とは、つまりは自分に何かあった際に自分の亡骸を引き取ってくれる人、という意味だ。

子供がいない独身ゲイの場合は、事前に企業や団体などの「身元保証(身元引受)サービス」を契約しておく必要がある。その場合には、自分の納骨先も決めておく必要があるのだ。

親の「墓じまい」とは別に、自分の納骨先・方法を検討して決める。これは決して容易いことではない。

そこで紹介したいのが、ゲイの老後支援サービスを提供している「アライアンサーズ」(東京都新宿区)が案内を開始した、東京都内の合葬墓だ。

親の墓じまい後の納骨先や、自分の納骨先の選定で困っている人への支援の一環として、「アライアンサーズ」は東京都八王子市内に、永代供養の合葬墓を持っている寺と契約した。

合葬墓は年間維持費がかからないので、必要な金額は最初に5.5万円(税込)を支払うだけだ。また墓じまいをした親の納骨をする際には「改葬」費用が11万円(税込)となっている。「お仏壇の長谷川」のサイトで紹介されている一般的な費用に比べても、かなり低く済ませることができそうだ。

アライアンサーズは「身元保証(身元引受)サービス」にも対応しているので、親と自分の「お墓の問題」で頭を悩ましているなら相談してみるのもよさそうだ。

お墓の問題

独身ゲイの老後準備には「お墓の問題」があるということを認識して、計画をたてていってほしい。なるべく若く、頭も体も健康なうちに。

アライアンサーズ株式会社(東京都新宿区)
設立:2018年11月1日
電話:03-6260-8637(平日9:00~18:00)
公式サイト:https://alliancersjp.com/


(冨田格)

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