【性的指向の目覚め】”ノンケ男”がジムで「自分はバイだ」と目覚めた話
若くして男が好きだと気づく人もいれば、結婚して子供を作り中年になって初めて男が好きだと気づく「遅咲きデビュー」するゲイ・バイ男性もいる。それだけ自分の性的志向に気づく時期は、個人差が大きいということ。自分がノンケだと思い込んでいた米国の男性がネットフォーラムで告白した「男への目覚め」体験告白が注目を集めている。
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ノンケ男性「性的指向の目覚め」の物語

自分のことをノンケ(ストレート)男性と信じて疑うこともなく女性と交際している22歳の男性トム君(仮名)が、自分の性的指向の”ゆらぎ”と”目覚め”について米国のゲイ・ユーザーが多いネットフォーラムに投稿したスレッドが、多くのゲイ・バイ男性の注目を集めた。
トム君は自身の体験をSNSで呟き、その反響も含めてネットフォーラムのスレッドにまとめて報告する形をとったので、その経緯を見守るゲイ・バイ男性が徐々に増えていった。
トム君の「性的指向の目覚め」の物語には、SNSにありがちな少々ダークな気分になる展開もあるのだが、最後には多くのゲイ・バイ男性の心を溶かす結末が待っている。
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なぜだかその男のことが気になる

トム君のスレッドは「すべては数ヶ月前に始まった」という書き出しで始まっている。
「僕が通っているジムに入会してきた新顔の男性に気づいて、すぐに何かがおかしいと思ったんだ。今まで男性に対してこんな感覚を抱いたことが一度もないのだけど、彼を見ることでさえ緊張している自分に気がついたんだ」
自分がノンケであることを疑ったことのないトム君にとって、男性が気になる、意識してしまうというのは人生で初めての体験。緊張してしまうのも仕方がないことだ。
「僕は必死で緊張を解きほぐし、勇気を出して彼に話しかけることにした。彼の名前は、ピート。ピートは本当にいい人で、話が面白くて、僕たちはすぐに打ち解けてジム仲間になった」
2人は時間を合わせてジムに通うようになり、トレーニング・パートナーとしてジムで一緒に過ごす時間が増え、気づけば親友と呼べるような存在になったという。
「僕はピートの人柄・性格が大好き、僕をいつも笑わせて楽しい気分にしてくれる。それから正直に言うけど、シャワーの時に見た彼のモノはとても太かった」
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自分の心ときちんと向き合う

ピートとの距離が縮まるにつれ、トム君の心には「ガールフレンドに嘘をついていることの罪悪感」が芽生えて苦しくなってきた。そして、トム君はガールフレンドに別れを告げることにした。
その話をピートに話したところ、彼は「僕は、ゲイなんだ」とカミングアウトしてきた。
「ピートがゲイだと分かったことで、僕がピートのことを本当に可愛い女の子を見たときに感じるのと同じ感覚で見ていたことに気づいた。
そして、彼の近くにいるのがますます辛くなった。なぜなら、ピートが男としてあまりにもゴージャスな存在だから。
僕が寝るときはいつも、ピートが僕に添い寝していることを考えてしまう。いつでもチャットで話したいし、キスもしたい。これって、僕はバイセクシュアルだとカミングアウトしているんだよね。
僕はジムでとても魅力的な男性に出会い、そして今、すごくデートに誘いたいと思っている」
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勇気を持って一歩を踏み出すと

トム君のスレッドをフォローして事の成り行きを見守っていた数多くのゲイ・バイ男性が、ピートをデートに誘うようトム君を励まし、その後の報告をしてほしいと懇願した。
ところが、ここから物語は少し暗い展開を見せる。
トム君が「自分がバイセクシュアルである」ことを認めたことを記したSNSの投稿が拡散されると、「僕の人生について知る権利があるかのように感じている人たち」からのメッセージが殺到したそうだ。
「20人の善良な人々に対して、10人の非常識なクソ野郎が、更新を要求するスパムメールを送ってきた」
寄せられる悪意があまりにひどいので、トム君はSNSのアカウントを一旦停止した。しかし、フォロワーにとって幸運なことに、1週間後にSNSに復帰したトム君は、ピートと一緒にジムに行ったことを「みんな、勇気をありがとう!」というコメントを添えて投稿した。
その後、トム君はフォロワーに向けて状況のアップデートを投稿した。
「僕は今、車の中で泣いている。彼がイエスと言ってくれた。僕がピートに『君が好きだ』と気持ちを伝えた時、彼はとても慌てているように見えてかわいかった。それから、最高の笑顔を見せてくれたんだ」
ピートはトム君にこう言ったという。
「君が僕の尻をよく見つめていることは最初の頃から気づいていたよ。でも何回も何回も繰り返して見つめてくるから、ちょっとサスペンスというか怪しいと思ってたんだ」
ピートの”ゲイダー”は、かなり早い時期からトム君が寄せる好意をしっかりキャッチしていたようだ。そして2人は翌週の金曜日にデートする約束をした。
「僕たちは今、ただのトレーニング・パートナーの枠を少し超えようとしている。多くの人が僕を応援してくれなかったら、僕は多分、自分の気持ちと真剣に向き合って、彼に告白することはできなかったと思う。とにかく、僕は震えている。僕は本当にやったんだ。僕はピートのことが大好きなんだ。みんな、本当に本当に、応援をありがとう」
自分が本当に望んでいることは何なのか。その願望ときちんと向き合う勇気を持てれば、願っていたものを手に入れることができそうだ。あなたは心の底にある本当の望みに、きちんと向き合えているだろうか。
※参考記事;QUEERTY
(冨田格)
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