8月1日「サル痘」国内ニュースまとめ「ワクチン・治療薬の現状は?」

7月25日に都内在住男性、7月28日に北中米在住の男性、と相次いで国内でのサル痘感染報告が為されたことで、他人事ではないと感じているゲイ・バイ男性も少なくないだろう。

日本国内でのワクチンや治療薬はどうなっているのか、この一週間の国内ニュースをまとめて紹介する。

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治療薬と検査体制の整備が進む

サル痘国内ニュース
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国内初の感染報告が為される前日、7月24日にNHKが公開した「『サル痘』に備え 薬やワクチンなど整備進める 厚労省」という記事を引用する。

サル痘の患者が国内で確認された場合に備え、厚生労働省が進めている整備の状況をまとめた記事だ。

まず、治療薬に関して。

治療薬については国内で承認されている薬がないため、サル痘と症状が似た天然痘の治療薬、「テコビリマット」という飲み薬を研究目的として投与できる仕組みを作っています。

投与を受けられるのは現時点で
▼東京の国立国際医療研究センターと
▼大阪のりんくう総合医療センター、
▼愛知の藤田医科大学病院、それに
▼沖縄の琉球大学病院の4か所です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220724/k10013734051000.html

つづいてワクチンに関して。

ワクチンについても厚生労働省はサル痘に対しておよそ85%の発症予防効果があるとされる天然痘のワクチンの使用を承認するか、7月29日に専門家部会を開いて審議を始めることにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220724/k10013734051000.html

検査について。

すべての都道府県の地方衛生研究所で実施できる体制を整備し、自治体に対して感染が疑われる患者がいれば速やかに報告するよう求めています。

感染が確認された場合は、全国に58か所ある感染症の指定医療機関などで優先的に受け入れ、患者の家族など感染したリスクが高い人がいれば毎日、保健所を通じて健康状態の確認を行うことも求めています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220724/k10013734051000.html

「どこで患者が見つかっても速やかに検査や治療につなげられるよう自治体と協力して体制を強化していきたい」と厚生労働省では考えているということ。日本国内でも「サル痘」に関して検査・治療の体制が急ピッチで進んでいることがわかる。

天然痘ワクチンの使用が承認される

サル痘国内ニュース
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上記の記事でワクチンに関して、7月29日の専門家部会で決定したことを、NHKが同日に公開した「サル痘に対する『天然痘ワクチン』の使用を承認へ」という記事から引用して紹介する。

厚生労働省厚生労働省は29日、専門家でつくる部会を開いて熊本県のワクチンメーカー、KMバイオロジクスの天然痘のワクチンについて、サル痘に対する予防としても使用できるよう承認する方針を決めました。

厚生労働省や国立感染症研究所によりますと、天然痘のワクチンは海外ではサル痘に対して85%の予防効果があるとされています。

ウイルスへの感染後、▽4日以内の接種で発症予防効果が、▽14日以内の接種で重症化予防効果があるとしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220729/k10013742431000.html

日本国内では、1976年以降天然痘ワクチンの予防接種は実施されていないが、テロ対策としてワクチンの備蓄はある。どのようなプロセスでワクチン接種が可能になるのかは、今後の報道を待ちたい。

日本国内でのサル痘感染が、どのように拡大していくのか、もしくは拡大しないで抑え込めるのかは、まだ未知数だが、いたずらに不安を大きくしないためには、常に最新の情報に触れておくことが大切だ。

決して楽観視することなく、どうすればサル痘が感染するのかを知り、感染予防につとめていきたい。

ジオ倶楽部ではこれからも継続して「サル痘」の情報を発信していく。

(冨田格)

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