閲覧注意【ゲイとサル痘】HIV・梅毒・サル痘の同時感染で鼻が壊死した例

「サル痘」に感染しただけならば致死率低く、自然治癒すると言われている。しかし、他の感染症と併発していると、冗談では済まない症状が出るという報告が医学雑誌に掲載された。性にアクティブなゲイ・バイ男性は、特に注意すべき最新情報を紹介する。

※一部ショッキングな画像を掲載するので、閲覧する場合は注意してほしい。

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HIVや性感染症検査を受けていなかった悲劇

サル痘
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40歳のドイツ人男性は、鼻に赤い斑点ができたことが気になり、かかりつけ医に診てもらった。その医師は、日焼けによるものだろうと診断した。

しかし、症状は改善するどころか数日すると赤い点が黒く変色し、壊死し始めた。また同時に全身に「サル痘」の典型的な発疹が現れ始めた。特に、陰茎と口腔粘膜(口の中)には激しく発疹が現れた。

ボンの3次救急病院に搬送された男性は、自分の体に関するショッキング検査結果を受けることになった。サル痘に加え、長い期間にわたり梅毒に感染しており、さらにHIV感染症も進行した状態だったのだ。

彼は、それまでの人生で、性感染症(STD)の検査を一度も受けたことがなかったという。

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梅毒と未治療のHIVは重症化因子

彼は、HIVと梅毒それぞれに薬が処方され、サル痘の発疹は徐々に乾燥していき、鼻も腫れが少なくなり一部改善した。

これまでサル痘のほとんどの症例は軽症を報告されており、投薬でコントロールし検出限界値未満の”U=U”という状態のHIV感染症は重症化する危険因子ではないと考えられているが、このドイツ人のように重度の免疫抑制と未治療のHIV感染という環境下でサル痘に感染すると重症化するリスクがあるようだ。

この症例は、医学雑誌「Infection」に掲載された。

サル痘

Infection:https://link.springer.com/article/10.1007/s15010-022-01901-z

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自分の体の状態はきちんと把握しておきたい

サル痘
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日本では、まだ4例報告されているだけで、欧米のような感染拡大には至っていない。だからこそ、安心するのではなく、今後も感染拡大しないようにリスクを減らしていくことを考えるべきだ。

特に1976年以降接種が行われていない「種痘」未接種世代で性にアクティブなタイプのゲイ・バイ男性は、HIVとSTDの検査を定期的に受けておくほうがいい。

今回紹介したドイツ人男性のように、自分の体の状態を把握しないままサル痘に感染してしまうと、冗談では済まない深刻なダメージを受けてしまう可能性だってある。

サル痘に感染しないことが最善ではあるが、もし感染したとしても重症するようなリスクは軽減させておきたい。

そのためにも、常に新しい情報に触れて、感染リスクを下げるためにはどのような行動をすればいいのか考えていく必要がある。

ジオ倶楽部ではこれからも継続して「サル痘」の情報を発信していく。

(冨田格)

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