明るく派手な70年代ファッションに身を包む男たちのタイトな股間がセクシー

派手で明るい色使いに、襟やパンツの独特のフォルム、印象的な柄、そしてミディアムから微妙なロン毛。特徴がありすぎるゆえに古臭いと思われていた70年代の男性ファッションだが、今見ると妙に性的魅力を強調する面もある。米国のメンズファッション広告の魅力を語る記事を紹介する。

さまざまな象徴的なスタイルが生まれた

70年代男性ファッション広告

長い間、1970年代の男性ファッション・スタイルは嫌われる存在でした。大きな襟、ハイウエスト、タイトな股間は流行遅れでダサいものと決めつけられていました。

しかし、ファッション・トレンドのサイクルを止めることは誰にもできません。かつて酷評され続けた70年代男性ファッションのルックが、ここにきて大きく復活したのです。

70年代の男性ファッションは、それまでの二十年のトレンドを発展させたものでした。50年代の明るいパレットと60年代の長髪のルックをとりこみ、さまざまな象徴的なスタイルが生まれました。

ヒッピー・ファッションの絞り染めやベルボトム、「孔雀革命」と呼ばれたフリルや大胆な色使い、グラムロッカーが好むユニセックスや露出度の高いカットなど、この時代のあらゆる美意識は、まさに「イカす」ものでした。

フィット感が生んだ「ムースナックル」

70年代男性ファッション広告

しかし、70年代のスタイルをもっとも決定づけたのは、そのフィット感です。

70年代の男性ファッションは、どの服もすべてタイトでした。この時代の男性たちは「ムースナックル」を恐れることがなかったのです。

ちなみに「ムースナックル」とはハイウェストでタイトなパンツを着用すると股間の玉が左右に分かれてくっきりと見える状態のことを指します。

たとえ着衣の状態であったとしても、当時の男たちの”資産”は常にディスプレイされていました。もちろん、そのことに文句を言うつもりはありません。

70年代男性ファッション広告25点

70年代男性ファッション広告
ハリー・スタイルズ 2ndアルバム『Fine Line』より

英国のボーイズグループ”ワン・ダイレクション”のハリー・スタイルズが2019年にリリースした2枚目のソロ・アルバム『Fine Line』のビジュアルで、70年代ファッションを取り入れたことをきっかけに、2020年代の今、フレアパンツや派手な柄、肌見せトップスといった70年代スタイルがついに復活しました。

これからの時代を占うには、過去、特に当時の広告を振り返ってみるのがいちばんです。ジャンプスーツからベルボトム、下着に至るまで、これらの広告は、ファッションの失敗作と思うか、スタイルの典型と思うかは別として、確かに人目を引くものがあります。

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70年代の男たち特有の「男くささ」は、今見るととても貴重な存在だと思える。玉に自信がある人は、ハイウェストのぴったりしたパンツを穿いて「ムースナックル」をディスプレイしてみると、今までとは違うセクシーな魅力を発散できるかもしれない。

※参考記事:QUEERTY

★動く70年代男性ファッションを見たいなら

『ブギーナイツ』
『ブギーナイツ』

ポール・トーマス・アンダーソン監督が70年代のポルノ業界を舞台に描いた人間ドラマ『ブギーナイツ』は、主演のマーク・ウォルバーグはじめさまざまな男たちが70年代ファッションの真髄を見せてくれる。ポルノ界のスター男優に恋をするゲイの現場スタッフも登場する。

『ブギーナイツ』は、U-NEXTで見放題配信中。

(冨田格)

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