ディズニープラス「リミットレス」男くさいゴツい兄貴たちの過酷な挑戦
アルツハイマーを予防するために休業することを発表した俳優クリス・ヘムズワースが、長寿を目指して過酷すぎるイベントに挑戦するディズニープラスのドキュメンタリー「リミットレス」。
ハリウッド大作映画なみのスペクタクルと人間ドラマ、科学的な興味に加えて、野郎系が好きなゲイなら目の保養にもなること確実な要注目のシリーズだ。
番組を通じて認知症のリスクの高さを知る
11月16日よりディズニープラスで配信がスタートした、ナショナル・ジオグラフィック制作のドキュメンタリーシリーズ「リミットレス」。これは「マイティーソー」で有名なオーストラリア生まれの俳優クリス・ヘムズワースが長寿を目指して化学的な見地から、ありえない過酷なチャレンジを続けるという全6話。
このシリーズを通じて遺伝子レベルまで徹底的に検査したことで、「ApoE4」という遺伝子を父母から1つずつ受け継いでいることが発覚した。「ApoE4」がそろっている場合、認知症発症の割合は、この遺伝子を持っていない場合と比べて8~10倍になるという宣告を受ける。
同時に、予防をすることでアルツハイマー病を発症する確率を、遺伝子を持っていない人と同じくらいまで減少させることもできる、というアドバイスを受けた。
そのためには、睡眠管理、ストレス管理、栄養、身体の動かし方、フィットネスに関することなどを見直すことが必要となり、今までのような多忙なスケジュールを続けることは困難だという結論に至り、クリス・ヘムズワースは一時休業することを発表した。
このシリーズの中でクリス本人が、売れなかった時代の記憶が強くて来た仕事は断れず受けてしまうことや、定期的にマイティー・ソーを演じるためにハードなトレーニングと過食で体重を増やす必要があることなど、ストレスに押しつぶされそうになっている実態を明かす。
そしてこの「リミットレス」の目的は、ストレスと上手く付き合うことで長寿の可能性を探るというものだ。
ダイナミックで過酷すぎる挑戦の数々
監督は映画『レクイエム・フォー・ドリーム』『ブラック・スワン』などのダーレン・アロノフスキー。ドキュメンタリーではあるが、設定がとにかくダイナミックでスペクタクル感満載。
都会のシドニーからオーストラリアの大自然、そしてベルギーの北極圏までと、ロケのスケールも大きく、映画的な楽しみに溢れている。
「リミットレス」長寿の可能性を探るためにクリス・ヘムズワースが挑戦することを挙げてみよう。
・地上270mの高層ビルの屋上から張り出した細いクレーンの上を歩く。
・特殊部隊の鬼教官から、両手両足を縛った状態で深いプールに落とされしごかれる
・消防士と共に火の中に入り消火と人命救助を実践する
・北極圏の海で寒中水泳をする
・4日間の断食を実行する
・大渓谷をわたるロープウェーか垂らした30メートルのロープにぶら下がり自力で登る
・3日間老化シミュレーションスーツを着用して80歳になった自分を体感する
一つ一つのチャレンジが、あまりにダイナミックかつ過酷すぎて、思わず笑ってしまうほど。実際、これから何をするのかを提示されるたびに、クリス本人も苦笑とも諦めともつかない笑みを浮かべる。
なによりすごいのが、映画ではなくドキュメントなので、実際にクリス本人が果敢にチャレンジしてひとつずつクリアしていくことだ。そこに至るまでの、本人の葛藤や努力にカメラは迫っていく。
さらにダーレン・アロノフスキーならではの「不穏」な雰囲気が全編に漂っているところも、目が離せなくなるポイントだ。
ゴツくて男くさいオージーガイズたち
「長寿」のための研究という真面目なテーマを、映画的なダイナミズムで見せる、という点だけでも『リミットレス』はかなり楽しめるシリーズだ。
ゲイ、特に野郎系が好きなゲイには、さらに楽しめるポイントがある。それは、登場するオーストラリアの男たちが、ことごとく男臭くてゴツくて魅力的ということだ。
クリス・ヘムズワース自体が、男臭さと可愛さが同居したゴツいマッチョ。しかも番組中では肉体を晒す場面が多く、そこだけでも見る価値ありだ。
さらに、登場するクリスの友人、兄弟、特殊部隊などいずれもゴツくて魅力的な男たちばかり。先日公開した記事「オーストラリアの男たちが魅力的な理由が分かる短編映画アンソロジー誕生」で記したように、オーストラリアの男たちには、同じ白人でも欧米諸国の男たちとは異なる男の魅力が詰まっていることを、『リミットレス』を見れば実感できるはずだ。
クリス・ヘムズワースのファンはもちろんだが、野郎系が好きなゲイなら見る価値が大きいドキュメンタリー。ゴツくて強くて、そして可愛い男たちの魅力を実感してほしい。
※参考記事:BBC NEWS JAPAN
(冨田格)
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