HIV陽性の人気TVレポーターが世界エイズデーに裸になって伝えたこと
オーストラリア出身の米国ABCの人気TVレポーターのカール・シュミッドは2018年にHIV陽性であることをカミングアウト。そして今年の世界エイズデーに発表した、裸になったカールのメッセージ動画が話題を呼んでいる。
2018年にHIV陽性であると公表
カール・シュミッドは、アメリカのABCネットワークでエンターテインメント・ジャーナリストとして活躍し、アカデミー賞やグラミー賞などのレッドカーペット・リポートを担当しており、日本でも彼の顔を知っている人は少なくないだろう。
2018年、診断を受けてから10年間の葛藤の末、HIV陽性であることをfacebookでカミングアウトした。
そして今年、12月1日の世界エイズデーに、カールは文字通り裸になって、HIV/AIDSとともに生きる世界中の多くの人々がいまだに直面している偏見を終わらせることの重要性を語るメッセージ動画を公開した。
HIV啓発の新たな取り組み
この動画は、「HIVe Pledge」と命名した新たな啓発活動の立ち上げに合わせて作成したものだ。
HIVeとは、”HIV ends”を意味している。
エイズの原因となるウイルスの新たな感染を終わらせることは、現在十分に可能になっているのだが、HIVに感染していない人にはその事実が認知されていない。「HIVe Pledge」は、その認識を広めることでHIV/AIDSに対する偏見をなくしていこうという活動だ。
カールは動画の中で、「HIVではなく、私を見てください」と語りはじめた。
「今日は世界エイズデー、そして今日だけでなく毎日、HIVとともに生きる私たちを恐れるべき存在として見ないでください。私たちの本当の姿を見てください。そして、それを伝えるために、今日、私はすべてをさらけ出しています。隠すことは何もないのです」
それから「HIVe Pledge」の目的を語っていく。
陽性になった場合の未知の恐怖を恐れて、HIV検査を受けることを避ける人が多い事実。しかし、検査は簡単に無料で受けられること。
治療が大変だろうという思い込みがあるが、多くの人は毎日1錠の薬を服用するだけであり、治療にかかる費用を相殺する無料のプログラムがたくさん用意されていること。
HIV陽性であれば、治療によってウイルス量を検出不可能なレベルまで下げることができる。そして、ウイルス量が検出不能になり、治療を続ければ、性行為によってHIVをパートナーに感染させる可能性はゼロになる。これを「U=U」ということ。
そしてPRePによってHIVに感染することをほぼ100%防ぐことができること。
カールの魅力的な笑顔と肉体
HIVをカミングアウトしたことにより、カール・シュミッドの人生には様々な良いことや悪いことも起きたという。そんな彼の物語は、また改めて紹介することにして、今回は彼の魅力的な笑顔と肉体を堪能できるSNSに投稿された画像を掘ることにする。
HIVe Pledge:https://pluslifemedia.com/
※参考記事:news.com.au/Out/GAY TIMES
(冨田格)
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