肉体改造に成功!マッスルシンガー天道清貴のクリスマス・ソングMVに注目
2001年、「The Only One」のヒットで有名になった「清貴」こと天道清貴。ここ数年取り組んできた肉体改造が成功して、マッスルシンガーとして生まれ変わった彼が発表したクリスマス・ソングのMVは、恋した経験のあるすべてのゲイの心を捉えること確実だ。
「清貴」としてブレイク、そして葛藤
1982年、宮城県仙台市に5人兄弟の長男として生まれた天道清貴。子供の頃から洋楽に親しみ、ゴスペルに興味を持ち始め、自己流でゴスペルの唱法「メリスマ」を練習するようになっていく。
高校2年生の時に送ったデモテープがきっかけとなり、2000年、高校3年生のとき「No No No」でメジャーデビュー。続く2001年にリリースした「The Only One」でブレイク。続いてリリースしたアルバム「I’ll Be There」はオリコン初登場7位を記録した。
一気に地名度が上がり、順調に音楽活動を続けているように見えていたが、天道の心の中では自分のセクシャリティが理由で葛藤を抱えることになっていく。
ファンとしては”推し”の私生活も気になるのが当たり前で、そんなファンの気持ちとゲイである自分を隠している板挟みのプレッシャーから思うように歌えなくなっていったという。
渡米して自分を見つめ直した時間
精神的に追い詰められた清貴が選んだのは、音楽家としての原点であるゴスペルの本場に身をおくことで自分を見つめ直すことだった。
2009年、ニューヨークに拠点を移したが、誰もが自分を知らない土地での生活は決して楽ではなかった。ストリート・ミュージシャンとして生計を立てる時期もありながら、少しずつゴスペルの世界に自分の居場所を作っていった。
米国滞在中に「Ki-Yo」というアーティスト名で2枚のアルバムを制作、2015年に帰国し、日本での活動を再開した。そして同年、ゲイであることをカミングアウトした。2019年には、TBS系『爆報!THEフライデー』に出演して、ゲイであることを語った。
2020年以降は「天道清貴」のアーティスト名で、積極的に新曲の配信を続ける。同時に肉体改造にも真剣に取り組み、SNSのアカウント名に自信をもって”マッスルシンガー”という肩書きを加えるまでになった。
そんな天道清貴は、2022年12月10日に6年ぶりのアルバム「おひさまのうた」を発表した。
ゲイの心を捉える新たなMVを発表
アルバム『おひさまのうた』リリース日には、収録曲「想い出のクリスマス」のMV「想い出のクリスマス2022ver.」を公開。
2020年11月にリリースした「想い出のクリスマス」は、イラストと文字で構成したMVをすでに発表していたが、今回は天道清貴自身が登場するバージョンとなっている。そして、最大のポイントは男同士の恋人たちという設定にしたことだ。
「想い出のクリスマス」の歌詞は、セクシュアリティは関係なくすべての恋人たちが共感できるもので、イラスト版のMVも相手である「君」の存在ははっきりとは描いていなかった。しかし「2022ver.」は天道清貴と男性のカップルの幸せだった日々と、恋人を失った孤独な姿を描いている。
恋、そして別離を経験したことのあるゲイ、バイ男性なら、心のどこかに抱えた甘く切ない傷を思い出すこと確実だ。年齢を重ねるごとにクリスマスは、楽しさよりもセンチメンタルな感情の方がしっくりくる、そんな大人のゲイ、バイは「想い出のクリスマス2022ver.」のMVの世界に浸ってほしい。
今、幸せな人も、ちょっと幸せではない人も、感傷的でありながらも胸が暖かくなる想いを共有できるはずだ。
アルバム『おひさまのうた』には、「想い出のクリスマス」の他にもMISIAに提供した「あなたにスマイル」のセルフカヴァーなど13曲を収録。この数年間の創作活動の成果ともいうべきニューアルバムを通して聴くと、さまざまな経験を積み重ねて完成した現在の天道清貴の幅の広さを実感するだろう。
天道清貴公式サイト:https://tendokiyotaka.com/
(冨田格)
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