【パリ五輪出場決定】五輪金メダリスト”トム・デーリー”の同性婚ライフ
東京2020大会、男子10mシンクロ高飛込で金メダルを獲得したイギリスの男子飛込競技選手のトム・デーリーは、同性婚して2人で子育てをするという幸せな生活を送っている。有終の美を飾って競技生活引退かと思われたデーリーだが、パリ五輪への出場が決定した。
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トム・デーリーの競技者人生
トム・デーリー(トーマス・デーリー)は、1994年にイングランドのプリマスに生まれる。7歳の頃から飛込競技を始める。2007年から国際競技会で活躍をはじめ、2009年北京五輪には10m個人高飛び込みと10m高飛び込みシンクロで出場した。
その実力と、甘く可愛いルックス、そして若さが注目され2012年ロンドン五輪のポスターにも起用されたデーリーだが、メダルを期待された高飛び込みシンクロでは散々な結果に終わり誹謗中傷に晒されることになる。
しかし、ドラマチッックな展開となった個人高飛び込みでは、最終的に銅メダルを獲得する。 2016年のリオデジャネイロ五輪ではシンクロ高飛込で銅メダルを獲得。そして2021年の東京五輪では、ダイビング・パートナーのマティ・リーと組んで念願の金メダルをシンクロ高飛込で獲得した。
東京五輪後は競技から距離をおくようになり、多くの人は優秀の美を飾り競技生活を終えたのだろうと思っていた。ところが、デーリーのアスリート魂はまだ熱く燃えていた。
2023年12月、新しいパートナーのノア・ウィリアムズと共にシンクロ高飛込に復帰、パリ五輪へ向けての活動を開始した。2024年3月にベルリンで開催されたワールドカップで金メダルを獲得、そして見事にパリ五輪への出場権を手にした。
ちなみにパートナーのノア・ウィリアムズは、東京五輪に男子10メートル台の代表として出場するも好成績を残せなかった。
英国人の飛び込み選手で5回目の五輪出場となるのは、デーリーが史上初。彼のアスリート魂をここまで燃えさせたのは、息子の一言だという。
トム・デーリーの同性婚ライフ
2010年にYou Tubeチャンネルを開設したデーリーは、2013年12月に「男性と交際している」と動画で報告した。その動画では、「女性はまだ好きだが、(その男性と交際しているいまほど)幸せなときはない」と述べた。
デーリーの交際相手が明らかになったのは、翌2014年のこと。アメリカ人の脚本家で活動家でもあるダスティン・ランス・ブラックが、デイリーの交際相手だ。ブラックは映画「ミルク」で2009年のアカデミー最優秀脚本賞を受賞している。
2015年にはブラックとの婚約を、タイムズ誌の慶弔欄で発表。2017年に同性婚をして、2018年には代理母出産によって第1子で長男のロビーが誕生した。また2023年には第2子で長女のフェニックスが誕生。現在は4人家族で暮らしている。
デーリーは競技に復帰した理由をこう語っている。
「私はまだ、競技生活から引退する準備ができていなかった。とりわけ息子から『パパのオリンピックでのダイブを見たいよ』と言われた後では」
デーリー一家は現在は米国ロスアンゼルスで生活している。パートナーのウィリアムズ選手はロスアンゼルスに滞在し、デーリーとパリ五輪に向けた練習を続ける。
シンクロ高飛び込みは、この夏の注目競技になりそうだ。パリ五輪は、7月26日(金)から8月11日(日)まで開催される。
(冨田格)
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