あなたが抱く老後の不安は健康?それとも資金?~1,000人アンケートから不安の理由を探る
「老後」が具体的になってきた人から、まだまだ先のことと考えている人まで様々いるだろうが、独身ゲイ・バイ男性にとっては、自分の老後は自分でなんとかするしかない問題だ。
具体的な問題点が分からないまま、ただ漠然とした不安を抱えてしまうのは辛くなるだけ。40~70歳代の男女1,000名に実施した「終活」に関する意識調査から、具体的な老後の不安の理由を探ってみよう。
40~70歳代の男女1,000人にアンケート
この「終活に関する意識調査」は、公益社などの葬儀社を傘下に持ち、終活から葬儀後までのライフエンディングのトータルサポートを提供する、燦ホールディングス社が実施したもの。
3月23日から25日にかけて、首都圏と近畿圏に居住する40~70歳代の男女1,000人に、インターネットによるアンケート調査をした。
では、さっそくアンケート調査の結果を見ていこう。特に老後に関して具体的な問題点が分からないまま、漠然とした不安を抱いている人は、参考にできる部分が見つかるはずだ。
老後に不安を持つ人は85%
老後に対して何らかの「不安」を抱えている人は、85%。その不安の原因でもっとも多いのは56%の人が不安に思う「認知症」。以下、48%の「病気やケガ」「老後の貯え」、そして「健康」「貯え」についての不安が上位を占めた。
「終活」で重要だと思うこと
老後の先に考えなければならないことが「終活」だ。特に家族がいない独身ゲイ・バイ男性は自分の「終活」をきちんとする必要がある。
40~70歳代の男女1,000人が、「終活」で重要と思うことの上位は、1位「財産管理」58%、2位「相続」45%、3位「ものの整理」42%、という結果になった。
8割が「エンディングノート」を知っている
「終活」という言葉が広がっていくのにつれて「エンディングノート」の存在を知る人も増えてきた。今回のアンケートでは、「エンディングノート」の認知度は80%と高かった。
認知度は高い割に、実際に「エンディングノート」を書いている人はまだ5%しかいない。しかし「書いてみたいと思っている」人は53%と、半数以上となった。
「エンディングノート」に書きたい内容は、1位「資産について」74%、2位「葬儀の希望」64%、3位「大切な人へのメッセージ」57%、が上位を占めた。
「終活」について相談できる相手は?
ほとんどの人にとって「終活」は手探り状態で進めなければならないもの。そんな「終活」の悩みを誰かに相談したことがある人は、20%と非常に少ないようだ。
その20%の「終活」について相談した相手は、1位の「同居する家族」が70%で群を抜いて多い。2位以降は「友人」22%「遠方に住む家族」18%と続いている。
なかなか人と話す機会がない、自分の老後や終活に対する不安や悩み。1,000人の男女が何に悩んでいるのかを知ることで、漠然とした不安の理由が具体的に見えてきただろうか。問題点が具体的になったら、不安を解消するための情報収集をスタートさせたい。
詳しい人に相談したいけれどもゲイであることをカミングアウトしづらい、ゲイの老後に対象を絞って活動しているアライアンサーズに相談するのもいいかもしれない。
なお、「エンディングノート」で重要なことは、書いた後に誰に託すかということで、基本は家族ありきで考えられている。独身ゲイ・バイ男性の場合は、託す人を決めたら老後に必要な公正証書作成とセットで考えることが基本だという。
公正証書に関しては、また改めて解説していく。
アライアンサーズ
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(冨田格)