「コロナED・コロナ男性更年期」が増加、コロナを甘くみない方がいい理由
コロナ禍も2年以上すぎると、なんとなく慣れてしまった感もあり、日々すごい人数の新規感染者数が報じられても、驚くこともなくなってきている。しかし、男性特有のコロナ後遺症は甘くみない方がよさそうだ。
コロナが男性セクシュアルヘルスに影響する
息切れ、倦怠感、嗅覚・味覚障害などのコロナ後遺症は、多くの人が知っていると思うが、症例が増えてくるに従って「コロナED」や「コロナ男性更年期」に悩まされる人も増加しているそうだ。
米国オハイオ州クリーブランドのUniversity Hospitalのサイト「Health@UH」が公開した記事「How Having COVID-19 May Affect Men’s Sexual Health(コロナ感染が男性の性的健康に与える影響について)」より引用しよう。
ある研究では、COVID-19後遺症として、EDを含む短期および長期の性的および生殖的な健康問題を発症する可能性があることがわかった。精巣でもコロナウィルスが検出されたので、精巣の働きに影響を与える可能性、つまり精子の生産とテストステロンの生産の両方に影響を与える可能性がある。
COVID-19後遺症とEDの関連性については不明だが、いくつかの要因によりEDが発症する可能性がある。
1つは、ウイルスが体の血管に問題を起こすことだ。ウイルスへの防衛反応として体内で高いレベルの炎症を引き起こす。炎症が強いと、小さな血栓ができたり血管の内壁に炎症が起こったりする。この2つの特徴が組み合わさると、勃起のために最も重要な要素である血流を乱す可能性がある。
https://www.uhhospitals.org/Healthy-at-UH/articles/2021/01/how-having-covid-19-may-affect-mens-sexual-health
男性にとってテストステロンの重要性
さらに引用を続ける。
もう1つの仮説は、長期にわたるCOVID-19の合併症が勃起組織の瘢痕化を引き起こす可能性があるということ。
COVID-19は重度の生理的・心理的ストレスを引き起こし、テストステロンレベルの低下とストレスホルモンの放出増加を引き起こす。病気が治った後、テストステロン値は正常に戻るはずだが、テストステロンの喪失は陰茎組織の線維化を引き起こす可能性があり、これは治療がより困難で可逆的でない状態だ。
また、コロナウイルスが睾丸に影響を与えることを示唆する証拠もある。ウイルスは、睾丸に多く含まれるタンパク質の助けを借りて細胞に入り込みます。睾丸は、男性のテストステロンの大部分が作られる場所なので、COVID-19は体内のテストステロンレベルを低下させる可能性がある。
テストステロンレベルの低下は、勃起不全のほか、精力、性欲、筋肉量の減少の原因となる可能性がある。また、テストステロンレベルの低下は、身体の炎症反応を悪化させ、血管への損傷を高める可能性もある。
https://www.uhhospitals.org/Healthy-at-UH/articles/2021/01/how-having-covid-19-may-affect-mens-sexual-health
また、nature medicineが7月22日に公開した研究論文「Symptoms and risk factors for long COVID in non-hospitalized adults(非入院成人における長いCOVIDの症状とリスクファクター)」には、コロナ後遺症によるEDや射精障害、男性更年期障害などに関する詳しい記述がある。興味のある人は、こちらも参照していほしい。
専用相談窓口を開設したクリニック
東京・新宿・名古屋・大阪・福岡・札幌のDクリニックでは、コロナウイルス感染症が拡大しはじめた2020年以降、勃起不全(ED)や男性更年期障害の相談件数が伸びているそうだ。
特に第7波の感染が拡大中の2022年7月は、前年同月比148%と問合せ数が増加した。本来、若年層での発症は少ない勃起不全(ED)や男性更年期障害だが、20代など年代問わず問合せが寄せられているとのこと。
「コロナ禍で生活習慣が変化してから勃起不全/更年期症状に悩むようになった」「コロナ感染後に勃起不全/更年期症状が始まった」などの声が寄せられているという。
「どこに相談していいか分からなかった」「不安で仕方なかった」などの声に応えるべく、Dクリニックでは「コロナED /コロナ男性更年期相談窓口」を開設するに至った。
Dクリニック新宿院長の小山医師は、このように語っている。
現在、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、コロナ感染をきっかけに勃起不全(ED)や更年期障害に悩むようになり、クリニックに来院する方が増加しています。当院では、通常のED治療薬の他に、体外衝撃波を利用したED治療機器であるレノーヴァを用意しており、多くの患者様に効果を実感いただいております。一人で悩まずに一度窓口にお問合せください。
サル痘の感染拡大もあって、コロナに関しては警戒感が薄れてきているかもしれない。しかし自分が健康でいなければゲイライフは満喫できないもの。コロナ感染もなるべくしないように心がけたいし、もし後遺症が現れた場合は1人で迷わず専門家に相談してみることも考えたい。
Dクリニック
コロナED /コロナ男性更年期相談窓口:https://kounenki.menshealth-tokyo.com/covid-19/
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