魅惑の男性ストリップ集団「チッペンデールズ」の闇を描くドラマが制作中
上裸の鍛え上げた肉体に蝶ネクタイ・襟・シャツの袖口だけを身につけた独特のスタイルが特徴の、男性ストリップ集団「チッペンデールズ」。ラスベガスを拠点に活動する彼らの始まりと闇を描いたドラマシリーズ『Welcome to Chippendales』が制作中だ。
インド移民が掴みかけた大成功の夢
「チッペンデールズ」を創設したのは、インドからの移民であるソーメン”スティーブ”バナジー。
1975年に、ウエストロサンゼルスにあった落ち目のバーを購入したバナジーは、1979年に店名を「チッペンデールズ」と改め、女性客を対象にマッチョな男性ダンサーによるエキゾチックなレビューを始めると、これが大きな話題を呼ぶ。
一見、キワモノと思われがちな男性ストリップ・レビューだが、「チッペンデールズ」は男性ダンサー・演出・振り付けのレベルがいずれも優れており、一流のエンターテインメントとして成立した。
一躍注目の的となった「チッペンデールズ」、バナジーは、ニューヨークとダラスとデンバーに次々とクラブをオープンし、さらに全米と欧州を巡回する3つのツアーチームを結成。一気に成功の道を駆け上がっていくのだが、大金が飛び交うナイトクラブの世界はそうそう甘くはなかった。
「チッペンデールズ」の闇の物語
リミテッドシリーズ『Welcome to Chippendales(チッペンデールへズへようこそ)』は、”壮大な実話サーガ “を謳うバナジーの物語だ。
公開されたばかりのティーザー予告編では、バナジーとその仲間たちが大金を稼ぎ、美マッチョなイケメン男性ダンサーたちがズボンを引き裂き、80年代のファッションとヘアスタイルの女性たちがたくさん登場して、なんだかハッピーな物語が始まりそうだ。
しかし、事態はすぐに暗転する。パートナーたちがバナジーを脅し、不吉な声が映像に被ってくる。そして、ベッドでショットガンを構える男の死体が映し出される。
実際のバナジーは、「チッペンデールズ」の成功を見て真似をした同業の3件のナイトクラブを焼き払おうとしたり、殺し屋を雇いビジネスパートナーを殺害、さらに他2人の殺害も企てたことで、1993年に嘱託殺人・恐喝・放火未遂で逮捕され、その後、独房で首を吊って亡くなっている。
『Welcome to Chippendales』は、バナジーの成功と、その先に待つ深い闇に焦点をあてた物語になりそうだ。
アメリカではHuluで11月22日より配信
創設者のバナジーを巡るドロドロの闇がありながらも、「チッペンデールズ」はたゆまぬ努力でその後もエンターテインメントの質を高め続けている。
現在は、ラスベガスの「リオ・オールスイートホテル&カジノ」に建てられた専用劇場とラウンジをホームとして活動。毎年、全米25都市以上、中南米23都市、欧州60都市、アジア4カ国、南アフリカ8都市で公演を行い、約200万人の観客を集めている。
11月22日(火)からアメリカではHuluで配信がスタートする『Welcome to Chippendales』。初回は2エピソードを一挙配信、その後は、毎週火曜日に新しいエピソードを配信する。日本ではディズニー+で配信予定となっているが、配信開始日はまだ発表されていない。
ジオ倶楽部では、今後も『Welcome to Chippendales』の最新情報を紹介していく予定だ。
(冨田格)
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