史上初!タッグ王座を取得したゲイ・プロレスラーがカッコよくて可愛い件
9月22日、カミングアウトして活躍しているゲイのプロレスラー”アンソニー・ボーエンズ”が、新興団体AEWのタッグ王座を取得するという歴史的快挙を実現させた。強くて、カッコよくて、可愛いアンソニー・ボーエンズの魅力に迫る。
プロレス界の常識を覆すゲイ・レスラー
逞しい男たちが肉体をぶつけ合うプロレスのマッチョな世界は、同性愛とは相性が良くないとされてきた。ノンケレスラーが、オネエでコミカルなゲイキャラを演じる例は少なからずあったが、役割としては道化であり、王座につくようなストーリーの中心的存在ではなかった。
しかし、そんなプロレス界の常識を覆すプロレスラーが登場した。それが、アンソニー・ボーエンズ(Anthony Bowens)だ。
アンソニー・ボーエンズのあゆみ
アンソニー・ボーエンズは、1990年ニュージャージ州で生まれた。高校と大学時代は野球に打ち込んだのちに、プロレスと巡り会う。2012年よりトレーニングを開始、2013年にプロレス・デビュー。インディーズ団体で経験を重ねていく。
2019年に旗揚げした新興団体AEW(AII Elite Wrestling/オール・エリート・レスリング)と、2020年11月に契約。マックス・キャスターと共にタッグチーム「ザ・アクレイムド」として参戦。
ヒールのタッグチームとして、実力と人気を上昇させていった「ザ・アクレイムド」は、9月22日、AEWグランドスラムにてタッグ・チャンピオンシップを制し、オープンリー・ゲイの男性プロレスラーとして初めてのチャンピオンとなった。
カミングアウトしたきっかけ
アンソニー・ボーエンズがカミングアウトしたのは、2017年初頭のこと。それまでは、プロレスの世界でゲイであることは隠し続けなければならないと考えていたという。
実際、2000年代初頭にWWEが実施した典型的なオネエのゲイキャラ「ビリーとチャック」のストーリーのように、ノンケが演じるゲイ・キャラクターは道化的な存在でしかなく、その団体の核となる存在にはなり得なかった。
また、同じく2000年代前半にWWEのチャンピオンにもなったクリス・キャニオンは、ゲイであることを隠し続けていたが、セクシュアリティを理由にWWEとの契約を解除されたという疑惑がある。双極性障害を患っていたクリスは2020年に自殺している。
決してゲイ・フレンドリーであるとは言い難いプロレス界に身を置くアンソニー・ボーエンズがカミングアウトを決意したきっかくは、ユーチューバーである恋人のマイケル・パヴァーノ(Michael Pavano)と出会ったことだという。
ボーエンズは、恋人のマイケルとNYプライドパレードに参加した時に、同性愛嫌悪の看板を掲げる人たちの前でキスした画像を公開した。
奇抜なコスチュームを身に纏ったり、女装のようなメイクをすることもなければオネエ言葉を使うこともなく、男性的で強いプロレスラーとしてオープンリーゲイが存在し、多くのファンに受け入れられていることは、まさに歴史的な快挙だ。
なによりアンソニー・ボーエンズがカッコよく、かつ可愛いところも大きなポイント。これからもボーエンズとタッグチーム「ザ・アクレイムド」から目が離せそうにない。
アンソニー・ボーエンズ
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AEW公式サイト:https://www.allelitewrestling.com/
(冨田格)
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