【伝説のスター】ジェームズ・ディーンのゲイ人生を描く新作映画

あまりにも短い生涯でありながら世界中に強烈な印象を遺した俳優、ジェームズ・ディーン。彼の人生の最後を支えた男性とのロマンスを描く新作映画が製作中だ。

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わずか24年間の短かすぎる生涯

【伝説のスター】ジェームズ・ディーンのゲイ人生を描く新作映画
ジェームズ・ディーン 画像引用元:instagram

1955年9月30日、その年に公開された映画『エデンの東』で初主演したハリウッドの新進俳優ジェームズ・ディーンは交通事故により24歳の若さで亡くなった。

脇役として何本かの映画に出演したのちに獲得した主役の座。旧約聖書のカインとアベルをモチーフに、厳格な父とのギクシャクした関係や、離婚した母との再会、父の期待を受ける双子の弟への複雑な感情など、悩み多き若者像を繊細に演じた。

映画会社はディーンを一気にトップスターの座に押し上げようと考え、主演映画の『理由なき反抗』を制作。さらに当時のトップスター2人(エリザベス・テイラーとロック・ハドソン)と共演した映画『ジャイアンツ』を、立て続けに公開するべく用意していた。

ところがディーンはその2本の映画の公開を待つことなく、不慮の事故でこの世を去ってしまった。

ディーンのロマンスの相手は男性

【伝説のスター】ジェームズ・ディーンのゲイ人生を描く新作映画
映画『エデンの東』ポスター

ディーンのロマンスの相手として知られているのは、イタリアの女優ピア・アンジェリ。しかし、宗教的な問題から彼女の家族が交際に反対して、2人の恋愛は長く続かなかった。その後、別な女優との浮き名も流したが、この関係は恋愛と呼ぶようなものではなかったと言われている。

しかし、ディーンが短い生涯で愛したのは女性だけではなかった。

1978年に角川書店が翻訳版を発行した書籍『ジェームズ・ディーン』(ロナルド・マーティネッティ著)でも記されていたが、ディーンは男性とも恋愛関係にあった。

ディーンの人生の最後に側にいた男性ウィリアム・バストは、2006年に2人の関係を記した書籍を出版。現在、この本の映画化が進行している。

ルームメイトから恋人へ

【伝説のスター】ジェームズ・ディーンのゲイ人生を描く新作映画
映画『理由なき反抗』海外版ポスター

バストは著書『Surviving James Dean(ジェームス・ディーンを生き抜く)』の中で、2人の出会いから恋愛関係に至るまでを詳細に記している。

1950年に西海岸の大学UCLAで出会った2人。最初はルームメイトとして友人となった。その後、俳優になるためにディーンはニューヨークに行き、2人は離れ離れになる。

しかし、ディーンが世間の注目を集め始めた頃に再会。そしてディーンとバストはお互いの感情をぶつけ合い、結ばれた。

1950年代当時のハリウッドでは、スター俳優がゲイであることは絶対に公にしてはいけない事であり、2人は密かに交際を進めていた。

バストは、2人が一緒に暮らす部屋を準備して同棲がスタートする直前にディーンが亡くなったという。

ロック・ハドソンとの関係は?

【伝説のスター】ジェームズ・ディーンのゲイ人生を描く新作映画
映画『ジャイアンツ』ポスター

映画化が進行中の『Surviving James Dean(ジェームス・ディーンを生き抜く)』。伝説のハリウッド・スターの伝記というだけでなく、ゲイを隠さねばならなかった時代を生きた男たちの恋愛映画としても注目の作品になりそうだ。

誰がディーンとバストを演じるのかなど、最新情報が判明したらお伝えしていく予定だ。

1985年、エイズを発症しゲイだとカミングアウトした後に亡くなったハリウッド・スターのロックハドソンと、ディーンは『ジャイアンツ』で共演している。映画の撮影中にゲイ同士である2人の間でどんな会話が交わされたのか、妄想の翼を広げたくなる。

※参考記事:instinct

(冨田格)

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