【ゲイの老後の敵は孤独】老後の友達づくり「おとなの遠足」イベント開催
独身ゲイが歳を重ねていくと、さまざまな問題が生じてくるが、なかでも大きいのは「孤独」。家族や親戚は他界していき、退職すると他人との関わりも極端に少なくなる。高齢になってから「友達」づくりを始めようとしても、そんな機会は滅多にないのが現実だ。そんなゲイの孤独を解消するための活動をしている「ゲイの老後と友活の会」が開催する「「おとなの遠足」イベントを紹介しよう。
一緒に食事できる友達づくり
「ゲイの老後と友活の会」は、2022年はテーマごとの勉強会を連続開催したが、今年は「おとなの遠足」イベントを企画した。
これは、土曜日の午後に東京・浅草に集まって、浅草から上野エリアを散歩しながら初対面のゲイの大人同志の親睦を深めていこうという目的のイベントだ。テーマは、「一緒にご飯を食べに行けるお友達づくりを」。
独身ゲイが「孤独」を痛切に感じる瞬間の一つが、一人で食事をすること。
会話する人もなく、テレビやユーチューブ、ラジオやポッドキャストを相手の食事が続くと、寂しさがだんだんと募ってくるものだ。月に一回とか二回とか、一緒に食事をする友人ができるだけでも、孤独の寂しさをいくぶん解消できるはずだ。
孤独が辛いと感じる人に参加してほしい
「おとなの遠足」イベントを主催する「ゲイの老後と友活の会」代表の久保わたるさん(アライアンサーズ)に、初開催への意気込みをうかがった。
ジオ倶楽部(以下”ジ”)「どのような方に参加してほしいと考えていますか?」
久保(以下”久”)「独身のゲイ・バイ男性で、孤独が辛い、寂しいと感じている方に参加してもらい、友人づくりのきっかけになってほしいです。
また、アライアンサーズでは今年から『ゲイの老後は杉並・中野で』プロジェクトを始動させました。そこで、杉並中野エリアでゲイ同士のゆるやかなご近所づきあいができるといいな、と考えている方にも参加していただきたいです。
孤独地獄に陥りがちな独身ゲイ・バイ男性が老後を生き抜くためにはどうすれば良いのか、という悩みを共有して語り合う機会も創出したいです。HIVや生活習慣病などの持病があり健康不安を抱えている人にとっての、悩みをシェアできる機会になってほしいとも考えています」
ジ「”遠足”というコンセプトは、どのような発想から?」
久「昨年は室内で座学の『友活勉強会』を開催しましたが、もう少しエンターテインメントな要素を加えてみたい、と考えました。どうしても座学となると、かしこまってしまう傾向もあるので、より気軽に独身ゲイ・バイ男性の老後への不安を抱えている人に参加してほしいと考えています」
ジ「今後も継続していく予定ですか?」
久「たとえば集まってランチを食べながら話をする『昼食会』なども開催できるといいなと思っているので、今回の遠足に参加していただく方に意見や感想をうかがってから企画していきます」
浅草上野エリアを散策して入浴
今回のイベントの正式名称は、「ゲイの老後友活『上野浅草遠足イベント&みんなで入浴』」。
6月24日(土)の午後1時に、東京・浅草に集合。浅草の名所「浅草寺」界隈を食べ歩きしながら散策して、浅草24会館やゲイバーのあるエリアを通って上野方面に歩いていく。目的地は上野エリアの銭湯。遠足で一汗かいた後に、風呂に浸かって汗を流し、リラックスしながら語り合おうという内容だ。
初対面のおとな同士だと特有の緊張感が拭えないものだが、食べ歩きしながら散策してひとっ風呂浴びるという流れなら、会話のきっかけを容易にみつけられそうだ。
いま老後の孤独を感じ始めている人や、将来への不安を抱えている独身のゲイ・バイ男性は、一緒に食事できる友人を見つけるために参加してみるのもいいかもしれない。
ゲイの老後友活「上野浅草遠足イベント&みんなで入浴」
日程:6月24日(土)
集合時間:午後1時
集合場所:浅草駅雷門前の交番
参加対象者:50代~60代のゲイ・バイ男性
参加費:2,000円
※(入浴代別途)500円
詳細:https://www.kokuchpro.com/event/130fd70103b48fe31f1eb3f7eedfe604/
友活勉強会・資料:https://tomokatsu-document.hp.peraichi.com/
(冨田格)
★あわせて読みたい!
緩やかなコミュニティ「ゲイの老後は中野で」プロジェクトが始まる