Netflix『アウトランダー』男同士の関係と行為が激しく濃厚すぎる件
Netflix、Hulu、U-NEXTでサブスク配信中の英米合同製作の歴史ファンタジードラマ『アウトランダー』は、物語の面白さに加え、大人向けの過激な場面をきっちり描くのも人気を集めたポイントだ。特にシーズン1の男同士の描写は、もはやドラマのレベルを遥かに超えた激しく濃密でセクシーすぎる名場面だ。
20世紀から18世紀にタイムスリップ
ダイアナ・ガバルトンの小説「アウトランダー」シリーズを原作とするこのドラマ。第二次世界大戦終戦直後、20世紀の英国からスタートする。
従軍看護婦だったクレアが、ひょんなことから18世紀(1743年)に転送されてしまう。時は名誉革命・ジャコバイトの反乱真っ盛り。そこでクレアはスコットランド北部に住む”ハイランダー”のジェイミーと出会う。
ジェイミーたちと敵対するのが邪悪なイングランド軍人の”ブラック・ジャック”ことジョナサン。ジョナサンは20世紀のクレアの夫フランクの祖先であり、顔はそっくり(一人二役なので)にも関わらず、人としての本質はまったく異なっていた。
名誉革命からアメリカ独立戦争まで跨る歴史の荒波と、クレアを巡るジェイミーとジョナサン、そして20世紀での結婚相手フランクとの微妙な関係が描かれていく。
なかでも注目すべきは、ジェイミーとジョナサンの男同士の絡みだ。この2人がクレアを巡り三角関係になるのかと思いきや、強烈なサディストであるジョナサンは、若く逞しくハンサムなジェイミーにご執心だったのだ。
男たちの濃密で激しい関係は鞭打ちから
実際の英米の歴史に、タイムトラベルとロマンスを絡め合わせた歴史ファンタジーの設定に興味を持ったなら、シーズン6までじっくりご覧いただくのがベストだが、過激で濃厚すぎる男たちの関係を描く場面をまず見て、それから冒頭から見返すのか考えてみるのもありだ。
そこで、ここではゲイ的にチェックすべきシーズン1の”男同士”の関係だけに焦点を絞って解説していく。
先述のように、ジェイミーとジョナサンは敵対する関係であり、絶対的権力を持っているのはジョナサンだ。まずはシーズン1の第6話で、ジョナサンがジェイミーを公開鞭打ちする場面が登場する。これが実にリアルすぎて、痛みや血飛沫が苦手な人は卒倒しかねないレベルの描写が続く。
ハイランダーの戦士ジェイミーは若く逞しいハンサムであり、戦士としての誇りからどんなに苦痛を与えられようとも音をあげたりしない。強烈なサディストであるジョナサンにとっては、心ゆくまで鞭打ち肉が裂け血飛沫を吹きあげてもまだ耐えようとするジェイミーは、最高の獲物であり道具なのだ。
そして、この一件で、誇り高き戦士ジェイミーの心の中にジョナサンに対する畏怖の念が、背中に残る酷い傷と痛みの記憶とともに植え付けられた。
シーズン1のラスト2話の濃密さは予想を超える
クレアと結婚したジェイミーは、ジョナサンと敵対する場面を重ねた末、ついに逮捕されウェントワース刑務所に収容される。
シーズン1のラスト2話、第15話と第16話で、ジェイミーとジョナサンの関係、というかジョナサンがジェイミーに対して抱くサディスティックな歪んだ欲望を晒し、それに抵抗しながらも心のどこかで畏怖の念を抱く強者に服従する悦びを感じてしまうジェイミーのマゾヒズムがぶつかりあう。
苛烈な鞭打ち以上に痛みを伴う激しい描写があるかと思えば、ジェイミーの背中に自分が刻んだ鞭打ちの痕にうっとり舌を這わすジョナサンの変態性が全開になったり。予想以上の時間を使って、ジョナサンがジェイミーを性的に蹂躙して屈服させていく過程が描かれていく。
『アウトランダー』のクリエイターが凄いのは、男同士の描写が激しいだけではなく、ジョナサンの心理描写が実に巧みなところだ。誇り高き戦士の心に巣くったマゾとしての悦び、唇を奪われ嫌悪感を覚えながらも受け入れていく過程、下半身を触られ我慢できずに快感に溺れていく様、男に抱かれることを受け入れ快感に溺れた絶頂直後の賢者タイムに訪れる罪悪感。ゲイならば実感できる描写が次々と登場して、思わず惹き込まれてしまう。
まずは合間に挟まれるドラマ部分は早回しして、この衝撃の男たちの関係を描く場面だけを見てほしい。下手なアダルトものの動画を遥かに凌駕する性的興奮を得られることは確実だ。
(冨田格)
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