男は「雄」であれ!米国マッチョ・ガイを撮る写真家フュリオス・フォトグ
どんなに多様性の時代だと言われようとも、ゆらぐことのない不変なものがある。その一つはゲイにとっての男の好みだ。男性的で厳つい男好きにはたまらない、アメリカらしいマッチョなタフ・ガイたちの魅力に迫る写真家フュリオス・フォトグの世界を紹介する。
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時代が変わっても不変な男の魅力
今や多様性の時代。「男らしさ」も多用性があると言われているものの、男らしい男を好きだと感じるゲイ・バイ男性の好みのタイプが、時流に合わせて大きく変わっていく、などとは考えられない。時代のトレンドに沿って性的な好みを変えていけるような器用なゲイ男性は、かなり希少な存在だろう。
これ、日本よりも多様性が溢れているに違いない思いがちな米国でも事情は大きく変わらないようだ。
今回紹介する写真家フュリオス・フォトグことゴールデン・チャーマク(Golden Czermak)は、女性が好むロマンス小説本の表紙のために、典型的なアメリカン・マッチョ・ガイを撮り続けている。
チャーマクは、自身が撮影してきた男たちのことを「あらゆる気分のボーイフレンド(Boyfriends For Every Mood)」と表している。
フィットネスモデルの撮影が人生の転機
チャーマクは、化学工学の学位を取得し、地域の環境・安全衛生・コンプライアンス・マネージャーとしてキャリアを重ねてきたが、10数年前に企業内での出世争いレースを捨て、地元であるアラバマ州アテネという小さな町に戻ってきた。
写真とグラフィック・デザインが趣味だったでチャーマクは、ストレス解消を目的に副業として小さな写真会社を始め、シニアのポートレートや家族写真、結婚式など、地方都市らしいニーズに応じた撮影を始めた。
ところが2012年に、チャーマクには2つの転機が訪れた。
ひとつは、街で栄養食品店を経営している友人と一緒に、彼のフィットネス仲間やスポンサーになっているアスリートの広告用写真の撮影を始めたこと。
もうひとつは、 アレクシス・アレクサンダーという作家から、ロマンス小説本の表紙用にフィットネスモデルを撮影しないかというメールをもらったことだ。
初めての仕事に果敢に挑んだ結果、チャーマクの写真家としてのキャリアは大きく花開くこととなった。
フュリオス・フォトグ名義のSNSアカウントのフォロワーが200万人を超え、ロマンス小説本の表紙写真家としての知名度は出版界で一気に上昇。2014年には副業ではなく、フルタイムの本業として写真の仕事に専念するようになった。
さらには、チャーマクもフィットネスに取り組むようになり、彼自身が表紙モデルとなったものもある。また作家となることへの興味もでてきた結果、20冊近くのロマンス小説や、SF・ファンタジー小説の著者にもなった。
現在は、アメリカ国内はもとより、遠くはオーストラリアからチャーマクに撮影してほしいと願う男たちが、アラバマ州アテネに訪れてくるとのこと。
チャーマクが撮影した数多くの「あらゆる気分のボーイフレンド(Boyfriends For Every Mood)」の中から、とびきりの男たちをピックアップする。
ゴールデン・チャーマクが撮り続ける「あらゆる気分のボーイフレンド」たちを、これからも注目し続けていく。
※参考記事:instinct
(冨田格)
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