ゲイの歳の差なんて!英国在住37歳差カップルの幸せな暮らしをのぞき見する
日本のゲイの中には「フケ専」とか「フケ若」というカテゴリーがあるのと同じく、欧米でも歳の差カップルのゲイはいる。本人たちが幸せならそれで何の問題もないのだが、年齢差が離れるほどに余計な雑音は増えてくるようだ。
37歳差のゲイカップルが語る、周囲の雑音と2人のリアルな関係を紹介する。
37歳差のゲイカップルに注目
英国の公共テレビ局のひとつである「チャンネル4」が制作する『Love Against the Odds(ラブ・アゲインスト・ジ・オッズ)』は、一般的とは思われていない恋愛の関係性を探求するデジタル・ドキュメンタリーだ。
「偏見、トラウマ、葛藤、誤解を乗り越え、たとえ不利な状況にあっても、愛はすべてに打ち勝つことができると示しています」
このテーマでさまざまな形の恋愛をするカップルが登場するのだが、そのうちのひと組、37歳差のゲイ・カップル「マイクとアーロン」が話題を呼んでいる。
「金目当て」という中傷がつきまとう
現在28歳のアーロンと66歳のマイク。
ニューヨークに住んでいた2人は、出会い系アプリを通して出会い予想していなかったロマンスを始めた。そんな2人はコロナ禍で自分たちの生活を見直すようになり、アイルランドのダブリンに転居して一緒に暮らすようになった。
同性婚をして幸せな生活を送る2人は、ブログやYouTube、TikTokチャンネルを運営し、自分たちの生活を公開している。
アーロンはもともと歳の離れた男性が好きで、日本でいうところの「フケ専」。アーロンにとって37歳年上のマイクは、まさに理想のタイプだったし、お互いに好きになり同性婚をしたのだが、「金目当て」と考える人は少なくないようだ。
SNSのアカウントには「アーロンは金目当てでつきあっている」「金が目的で結婚した」「マイクはアーロンのパトロンにすぎない」という批判的なメッセージが届き続けている。
年上のマイクも周囲から「金に気をつけろよ」「お前を金づると思っている」とか「全部ちゃんと面倒見てやれよ」など、金に関わるアドバイスをされることが少なくないとか。
しかし、いくら批判を受けても、2人ともそれに左右されたりはしないと語っている。
親子だと見られても気にしない
マイクはアーロンの母親よりも7歳年上、それゆえ2人で外出すると「彼(アーロン)はあなたの息子ですか?」とか「甥ですか?」としょっちゅう尋ねられるという。特にジムで2人がトレーニングをしていると、父と息子だと思われることがとても多いとか。
しかし、2人は周囲が自分たちのことをどのように見ているのかも、まったく気にしていないようだ。アーロンいわく「本当は僕が大人で、マイクには子供っぽいところがあるんだけど、それは実際に僕らに会わないと理解できないと思う」。
2人がもっとも大切にしていること
最後に、2人が運営するブログ「QUEERDAZE」より、マイクがアーロンとの関係について言及したエントリー「What Could Gay Men In An Age Gap Relationship Have In Common?( 年の差恋愛をするゲイ男性の共通点とは?)」より一部を紹介しよう。
私たちは旅行が好きで、冒険が好きで、食べ物が好きで、ハイキングが好きです。
でも一番重要なのは、もし一人が好きなものをもう一人が好きではなくても、彼が好きなことをする様子を見るのが好きだということです。
たとえば、アーロンはサッカーが大好きで、サッカーに関心がなかった私は彼を通してサッカーを学んでいます。もし彼がサッカーの試合に出るなら、私は会場に行って応援したいです。
私は水泳が大好きですが、もし私が競技に出場するならば、きっと彼は私の泳ぎを見て応援してくれることでしょう。
言うまでもないことですが、私たちの共通点は「愛」であり、それがあるからこそ、自分が参加するしないにかかわらず、お互いに相手が楽しんでいる姿を見るのが好きなのです。
https://www.queerdaze.com/post/what-could-gay-men-in
周囲が何を言おうとも、大切なのはお互いを思い合う気持ち。そんな当たり前の、そしてとても大切なことをあらためてマイクとアーロンの姿から気づかせてもらえる。幸せが溢れだしているような彼らのSNSをのぞくと、周囲の雑音に負けない勇気をもらえそうだ。
※参考記事:instinct/DAILY STAR
(冨田格)
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