【ゲイの人生相談】50歳で独り身のゲイ親父はこれからどう生きるべき?

恋人・パートナーがいることだけが幸せではない。気ままな独り身暮らしを満喫している人もたくさんいる。しかし、人生の節目の年齢を迎えた時に、ふと自分の人生のあり方を振り返って考えてしまうこともあるものだ。

恋愛経験が乏しいまま50歳を迎えて独り身でいることに疑問を抱き始めたゲイ男性に人生相談の専門家が授けたアドバイスとは。

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50歳独り身の僕はこれからどうすればいい?

50歳で独り身のゲイ親父はこれからどう生きるべき
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結婚・家族セラピストの資格を持つジェイク・マイヤーズが担当する、米国のゲイ・メディア『QUEERTY』の人生相談コラムに、ゲイ男性ジャクソン(仮名)が送った相談。

「ハイ、ジェイク。

僕は来月50歳になるので、自分の人生をいろいろと振り返ってみたんだ。自分の人生にほとんどは満足しているし、自分がしてきた選択に誇りを持っている。ただひとつを除いてはね。

僕は真剣な交際をしたことがないんだ。一番長かったのは2年ほどで、それも10年以上前のこと。もちろん新しい相手とデートもするし、運が良ければ付き合うこともあるけれど、『これぞ運命の人だ』と思える存在には出会ったことがない。

友人たちは皆、僕が独り身でいることが幸せなんだろうと思い込んでいる。それは、僕が恋愛について話すことがないから、その理由は主に恋愛相手がいないからなんだけど。

誰もがいつも『50歳は新しい40歳』と言うし、まだ時間があることも分かっている。でも、まだ誰とも出会っていないことを悔やんでいる自分もいる。また、もしかしたら恋愛に積極的ではなかったから、目の前に運命の相手がいることに気づかず素晴らしい年月を一緒に過ごせなかったかもしれない、と悔やんでいる自分もいる。

50歳独り身の僕は、これからどうすればいいのだろう?」

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50歳で独り身のゲイ親父はこれからどう生きるべき
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ジャクソン、まずはあなたが健康で50歳を迎えられたことを祝福します。

新たな年代に突入する節目は、しばしば内省する時であり、あなたが自分の人生を振り返ることは理にかなっています。多くの人が、『50歳』という大きな節目をポジティブに迎えることが難しい誕生日のひとつだと言います。

「年齢は単なる数字に過ぎない」という決まり文句には真実があると私は信じていますが、50歳は少し違うと感じるかもしれないことも理解しています。青春の気ままな日々は終わり、次に何があるのか、何が本当に大切なのか、人生の残り数十年をどう過ごしたいのか、そして誰と過ごしたいのかを考える人も多いと思います。

全体として、あなたは自分の人生に満足しており、それが最も重要なことです。交際中であることが、より充実した人生を保証するとは限らないのです。何十年も独り身でいて幸せな人もたくさんいるし、恋愛で惨めな思いをする人もいます。

社会は、私たちが独身であることは何か「悪いこと」であるかのようなプレッシャーをかけてくることがありますが、心理療法家のマシュー・デンプシーは、それを「有害なシングル・シェイミング(独身への批判)」と表現しています。

しかし、あなたの心に起きているのはおそらく、人生の時間が限られていることに気づかされ、自分にとっての優先順位が変わり始めているということでしょう。50歳のような節目を迎えると、自分の人生を全体の弧としてとらえやすくなり、いろいろなことが浮き彫りになってきます。時間の有限性を目の当たりにすると、今までやり残した人生のすべてを経験したくなるものです。

特定の人生経験に対する憧れや切望を持つことは、まったく普通のことです。実際、こうした願望を認めることは良いことだと思います。感情は私たちに何かを伝えるためにあるのですから。

もしかしたら今、あなたは以前よりも献身的なパートナーシップを持つことによってもたらされるものを受け入れる準備ができているかどうか、疑問に思っているのかもしれません。それは自分自身について学ぶ素晴らしい機会です。なぜならそれを認めることで、あなたは恋愛にに対してよりオープンになれるからです。

私たちは無意識のうちに壁や障壁を作り、自分が望んでいるものを受け取ることを妨げていることがあります。誰かを受け入れることで、傷ついたり拒絶されたりする可能性もあります。あなたはそのような体験をしてきたかもしれませんが、50歳を迎えた今、障壁に心を配りもっとオープンになる準備ができているはずです。

若い頃は「運命の人」を受け入れ、そして自分が相手にとっての「運命の人」になる準備ができていなかったけれども、今は準備ができたのかもしれません。新しい章を始めるのに遅すぎるということはないし、もっと早くそうならなかったことへの後悔は捨てるべきです。

私は、50代になるまで特別な人に出会えなかった人をたくさん知っています。人生のもっと早い時期に「こうなっていたかもしれない」と考えても、それはなんの助けにもなりません。

どんな形であれ、あなたの旅はあなたの旅であり、その道が他の誰かの道と違ったからといって、「特別な何かを逃した」わけではないのです。

もしあなたがそう思っているとしたら、それはあなたが歩んできた道や今のあなた、そして今のあなたにつながっていることを軽視することになります。何歳であろうと、恋愛を望んでいる自分に向き合うことができれば、あなたの目と心はオープンになります。

あなたの前にはたくさんの人生の選択肢が待っているのです。自分を「見捨てられた」存在だと捉えるのではなく、これからの新たな人生をポジティブに楽しむ心を持ちましょう。

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ジャクソンの悩みに対するジェイクのアドバイスを受けて多くのゲイが意見を表明した。

「僕は57歳の時に最愛の人と出会いました。17年前のことですが、今も一緒にいます」

「53歳まで独身でしたが、先日付き合ってから20年を迎えました。そして私たちは結婚8年目になります。希望を捨てないでください」

「社会やメディアの多くが、幸せになるためにはペアを組まなければならないと言い続けているのが腹立たしい。そんなことはない。コメントにもそれが反映されているのが悲しい。あなたは幸せなシングルです。それがあなたにとって幸せなことであり、誰にも違うことを言わせないでほしい」

「私の場合、30代と40代に最悪な恋愛を何度か経験した後、長いシングル期間を経て、53歳で最愛の人を見つけました。今、私たちは結婚しています。私にとっては、年齢を重ね、落ち着いてからの恋愛の方がずっと楽です。50代になると、相手に求めるものが若い頃とは明らかに違ってきます。一言で言えば、内面がより重要になり外見はあまり重要ではなくなりました。愛を探しているすべての人に幸あれ!」

「私は53歳のシングルで、とても幸せです。なぜ恋愛をしないのかという質問をよく受けるけど、私はいつも『セックスは楽しいし、自分自身と一緒にいるのが快適だ』と答えます」

「私は50歳以下ですが、いわゆる『節目』で自分自身にプレッシャーをかけるのが理解できません。毎年が人生の贈り物であり、男性は年を重ねるごとに高級ワインのごとく魅力的になるのが普通だし。だから私はたいてい年上の男性と付き合ってきました。なかにはピーターパン症候群(大人になることを拒み、現実から逃避する傾向)の年上男性にも遭遇したことがあります。無理に恋愛して惨めな思いをするくらいなら、 シングルで幸せになる道もあると思います」

「50歳で独り身でも、パートナーを見つけることはできる。インターネットで相手を探すなら『真実を話す』ことと、10年前の写真は載せないことが重要。プロフィールの写真は今のあなたの姿であるべきだ。

また、あなたが望むすべての項目に当てはまらないからといって、男性を除外してはいけない。まずは誠実でフレンドリーな男性を探すべき。ジョージ・クルーニーに似ていないからという理由で男性を除外してはいけない。あなたの希望より20ポンド多いからといって、その男性を除外してはいけない。見た目ではなく、あなたを幸せにしてくれる男性を探すべきだ」

「僕はジャクソンとよく似た状況にいるので、ここでの回答にとても興味がある。そして、その多くはでたらめだと思う。『独身でいる方が豊かで、幸せで、良い』そんなことありえない。

確かに僕は一生懸命働いて、自分の家を買って、キャリアを積んだ独身男だ。でも、僕の一日がどうだったかを気にかけてくれる『特定の誰か』がいるという感覚に代わるものは何もない。ベッドで温めてくれる人や、映画『バービー』に行きたいかどうか聞いてくれる人もいない。

誰もいない家に帰るのは、もううんざりだ。ゲイが集まる場所に行ってデートする相手を探そうとしても、誰もが『チンコ画像見せて』と言ってくる。ゲイで、年老いて、独身であることは悲惨だ。私が間違っていることを誰か証明してくれ」

「年齢が上がるほどデート相手を見つけるのは、大変なものです。でも、相手を探す場所を変えてみることもできます。

あなたは何をするのが好きですか? 仕事以外で夢中になれることは何ですか? 体を鍛えるのが好きですか? それとも旅行? テニスは好きですか? アンティークは好きですか? 読書や読書会は好きですか? ゲームやコスプレは好きですか?

あなたの趣味・興味に関連するゲイのグループを見つけることができれば、そこで同じ興味を共有する男性を見つけられるかもしれないし。趣味・興味を共有できる人たちならば『チンコ画像』ではなく、もっと内面にあるものを求めてくるかもしれないのです」

あなたなら、50歳独り身親父のジャクソンにどんなアドバイスをおくるだろうか?

※参考記事:QUEERTY

(冨田格)

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