ディズニープラスでゲイ濃度が高いホラードラマ『AHS:NYC』独占配信決定
スタイリッシュなホラー・アンソロジー・シリーズ『アメリカン・ホラー・ストーリー(AHS)』の最新シーズンは、歴代でもっともゲイ色が濃厚で、全米のゲイ・バイ男性を毎週テレビの前に釘付けにしたとの噂。日本ではディズニープラスで独占配信が決定した『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』が期待できる理由を解説。
シリーズ中もっともゲイ濃度が高い新作
「glee/グリー」のクリエイターで、オープンリーゲイのライアン・マーフィーが手がけるホラー・アンソロジー・シリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」。現在、日本ではディズニー・プラスでシーズン10までを独占配信中。
毎シーズン、奇想天外な設定・コンセプトで興味を惹きつけ続け、2022年10月から全米ではシーズン11『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』の放送がスタートした。
歴代のシリーズの中で、もっともゲイ濃度が高いと言われている『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』への期待を込めて、注目点を解説していく。
70年代ハードゲイの世界が舞台
『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』は、1980年代初頭のニューヨークが舞台。
1970年代に当時のアンダーグラウンドなハードゲイのレザー・コミュニティで起きた連続殺人事件、1977年のニューヨーク大停電、そして1980年代から始まるエイズ禍。この3つの要素を加えた物語が展開するようだ。
ハードゲイのレザー・コミュニティで起きた連続殺人事件の真相を追う刑事というのは、1980年公開の映画『クルージング』(監督:ウィリアム・フリードキン)で若きアル・パチーノが演じた、ゲイのレザーマンを装いレザー・コミュニティに潜入捜査をする刑事の役と非常にイメージが重なる。
現代のようにオープンではなかったアンダーグラウンドなゲイの世界を知るうえでも、また謎のウィルスであったエイズがゲイ・コミュニティに与えた恐怖を垣間見るという点からも、興味深いストーリーになりそうだ。
主要キャストは3人のカミングアウト俳優
ゲイ色が濃厚な『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』の3人の主要キャストは、いずれもカミングアウトしている俳優たち。
レザー・コミュニティでの連続殺人事件を追うクローゼットな刑事パトリック役のラッセル・トーヴィーは、イギリス人で2012年の『SHERLOCK/シャーロック』はじめ英国のテレビドラマや、映画『パレードへようこそ』などに出演。
2014年制作、日本ではHuluで配信したゲイ・ドラマ『LOOKING/ルッキング』では主要キャストを務めた。舞台への出演も多数。『アメリカン・ホラー・ストーリー』には、初登場だ。
裕福でサディスティックな美術商サム役のザッカリー・クイントは、2006年から放送の『HEROES/ヒーローズ』サイラー役でブレイクして、2010年代に公開された『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『スター・トレック BEYOND』の2本でスポック役を演じた。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』は、シーズン1「呪いの館」とシーズン2「精神科病棟」に出演している。
レザー・コミュニティでの連続殺人事件に関心を示さない警察に対して憤るゲイの青年アダム役のチャーリー・カーヴァーは、2008年から放送の『デスパレートな妻たち』に双子の兄弟マックスとともに、リネットの息子役で出演して有名になる。
2010年代にはテレビシリーズ『ティーン・ウルフ』のイーサン役で人気を集める。近年は、Netflixでライアン・マーフィーが制作したドラマ『ラチェッド』や映画『ボーイズ・オン・ザ・バンド』に出演。チャーリー・カーヴァーも『アメリカン・ホラー・ストーリー』には、初登場だ。
他にもカミングアウト俳優が多数出演
パトリックの恋人で新聞記者のジーノを演じるジョー・マンテロ。
ゲイバーの常連でマフィアのヒットマンであるヘンリー・グラントを演じるデニス・オハラ。
サディストの美術商サムに飼われている偽メイプルソープ風の写真を撮る青年カメラマンのテオを演じるアイザック・コール・パウエル。
刑事課長のマックを演じるカル・ペン。
謎の覆面マッチョ”ビッグ・ダディ”を演じ、全米のゲイが一気に注目したマシュー・ウィリアム・ビショップは、カミングアウトしているモデル兼俳優の新星だ。
ゲイのクリエーターとゲイの俳優たちが作り上げた、ゲイの歴史をベースにしたドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』に期待するなというのは無理な話。
ディズニープラスで日本では近日配信というアナウンスがなされたばかり。具体的な配信開始日など『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』に関する情報は、これからも重点的に紹介していく予定だ。
ディズニープラス『アメリカン・ホラー・ストーリー』
※参考記事:QUEERTY
(冨田格)
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