Netflixが打ち切ったゲイドラマ『シングル・アゲイン』の復活が発表
2022年夏にNetflixで配信がスタートしたドラマ『シングル・アゲイン』は、長年のパートナーシップを破棄された中年ゲイが直面する、失意と怒りと再生の物語。20年弱ぶりに恋愛市場に復活した主人公が直面する時代の変化が笑いを呼び、評価が高かったものの、シーズン2への継続は叶わなかった。ところが一転、ケーブルテレビ局「Showtime」がシーズン2を放送することを発表した。
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Netflix「シングル・アゲイン」ゲイの失恋の痛手と再生をリアルに描く
ゲイのスタッフ&キャストが作ったドラマ
2022年7月30日よりNetflixで配信がスタートした『シングル・アゲイン』シーズン1全8話。
物語の主人公は、マンハッタンで成功をおさめた40代の不動産業者マイケル(ニール・パトリック・ハリス)。17年間一緒に暮らしてきた年上のヘッジファンドマネージャーのコリン(タック・ワトソン)にいきなり別れを告げられ、完璧だと思っていた生活が足元から崩れ落ちていく。
いきなり別離を告げられたマイケルは、戸惑い、怒り、絶望し、そして新たな出会いへ踏み出そうとする。しかし、コリンと生活していた17年の間にゲイの恋愛市場は様変わり。アプリを駆使して、コンドームよりもPrepが常識になった市場変化にマイケルは狼狽するばかり。
プロデューサーのダレン・スター(『セックス・アンド・ザ・シティ』『エミリー、パリへ行く』)、主演のニール・パトリック・ハリスをはじめ、、オープンリーゲイのスタッフ&キャストが中心となって作り上げた中年失恋ラブコメ・ドラマだ。
批評は高いが視聴者数が伸びず打ち切り
批評サイト「ロッテントマト」では批評家スコア73%に視聴者スコア76%と高く、配信初週はNetflixトップ10英語チャートでトップ10入りした。しかし、二週目以降は視聴者数が伸びず苦戦。
最終話のラストが意外な展開のクリフハンガーが用意されており、シーズン2に期待が膨らむ終わり方だったが、1月13日にNetflixはドラマの打ち切りを発表した。
この決定には『シングル・アゲイン』を楽しんだ世界中のゲイ・バイ男性(筆者も含む)が落胆したのだが、ここに来てまさに”捨てる神あれば拾う神あり”。ケーブルテレビ局大手の「Showtime(ショウタイム)」が、シーズン2を放送することを発表したのだ。
「Showtime」で復活が決まった理由
『シングル・アゲイン』を制作するMTVエンタテインメント・スタジオは、Netflixの打ち切り決定を受けて、新たなプラットフォームを探したと情報筋が語っている。
パラマウント・グローバル傘下の「Showtime(ショウタイム)」は、同グループの映像配信プラットフォーム「Paramount+(パラマウント・プラス)」に2023年後半に統合されることが決まっており、「Showtime」が今後焦点をあてる”多様性”などのテーマに『シングル・アゲイン』が合致すると考えたようだ。
マット・ボマーとジョナサン・ベイリーという二大イケメン・ゲイ俳優共演のラブストーリー『Fellow Travelers』の放送も控えている「Showtime(ショウタイム)」。これからもゲイ注目のコンテンツを制作する可能性も高そうだ。
「Showtime(ショウタイム)」のオリジナル作品は、日本ではU-NEXTで配信している。『シングル・アゲイン』シーズン2や『Fellow Travelers』の配信予定が決まったら、あらためて紹介する。
U-NEXT:https://video.unext.jp/
Netflix『シングル・アゲイン』
(冨田格)
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