オーストラリアの男たちが魅力的な理由が分かる短編映画アンソロジー誕生
健康的で明るく、そして逞しく無骨な男っぽさ。オーストラリアの男たち”オージー・ボーイズ”に、そんなイメージを抱くアメリカ人ゲイは少なくないようだ。そんなオージー・ボーイズの魅力が詰まったショートフィルムのアンソロジー映画が話題になっている。
目に入る男が全員魅力的なシドニー空港
2010年に初めてオーストラリアに行った時のことは、今でも鮮烈に覚えている。シドニー国際空港で入国手続きを済ませ、空港のロビーに出た瞬間、そこで働いている男性たちが髪の毛を短くカットして、ガッチリした体型の男っぽいタイプばかり。目に入る男が誰もが魅力的すぎて、キョロキョロ見回してまった。
オーストラリアに慣れている人と同行していたのだが、その彼に思わず「どうしよう、目に入る男がすべてタイプなんだけど」と、馬鹿なことを口走ってしまうほどに舞い上がっていた。
それ以降、街中ですれ違うオージー・ボーイズが、短髪かスキンヘッドでガッチリした逞しい体格で明るく健康的で男っぽい人ばかりで、シドニー滞在中はとてつもなく目の保養になった。
オージー・ボーイズは特別な存在
同じ白人で、同じ英語を喋るアメリカ人にとっても、オージー・ボーイズは特別な存在のようだ。
オーストラリアのゲイ・ショート・フィルムを集めたアンソロジー映画『The Aussie Boys(オージー・ボーイズ)』が英語圏のAmazonプライムビデオなどで配信を開始して、アメリカのゲイの間で大きな話題となっている。
QUEERTYの記事「Aussie boys frolic, swim, and fall in love in this sizzling gay anthology(オージーボーイたちが戯れ、泳ぎ、恋に落ちる、珠玉のゲイ・アンソロジー)」より引用する。
オーストラリア人男性には、ある種の神話があるように思われる。”オージー・ボーイ”と聞いただけで思い浮かぶのは「太陽の光を浴びて、体格が良くて、ビーチの香りがして(悪い意味ではない)、優しい目をして……」おっと、調子に乗りすぎました。
そんな神話を掘り起こし、”ダウンアンダー “からやってきた神格化された存在たちの物語を描く、新しいゲイのアンソロジー映画『The Aussie Boys』は、7人の新進気鋭の監督による7本の短編映画で、それぞれ「オーストラリア全土の男性や少年の生活と愛」をテーマにしている。
https://www.queerty.com/watch-aussie-boys-frolic-swim-fall-love-sizzling-gay-anthology-20220902
7つのオージー・ボーイズ短編映画
『The Aussie Boys』に収められている7本のショートフィルムを紹介しよう。
バーニング・ソウル(Burning Soul)
監督 セドリック・デザンファン
1727年6月、オーストラリア。オランダ東インド会社の船が敵の海岸で難破した。ピーテルとヘンドリックは兄弟のように仲が良く、一緒に育ち、一緒に航海し、一緒に生き抜いてきた。しかし、ヘンドリックがピーターの心の本性を知ったとき、2人は友情と信仰が崩壊する嵐に巻き込まれる。
マイルズ(Miles)
監督 クリストファー・サンプソン
生涯の友であるエドワード、マイケル、アシュリーの3人は三角関係に陥るが、全員がそれに気づいているわけではない。ロードトリップに出発した彼らは、互いの気持ちを解きほぐす作業を始める。
インフィデル(Infidels)
監督:ルーク・マースデン ルーク・マースデン
夜、とあるアパート。3人の男が交錯し、欲望のダンスが繰り広げられる。
エリック(Eric)
監督 アンドリュー・リー
忘れ去られ、孤立したモーテルで、「若者」は心的外傷後ストレス障害に苦しむ帰還兵と出会う。この短い出会いは、迷いながらも互いの中に自分自身を見出そうとする2人の人物の柔らかな衝突である。
ホワット・グロウン・アップス・ノウ(What Grown Ups Know)
監督 ジョナサン・ウォルド
10代の少年ロイと病弱な母エリザベスは、ガソリンスタンド、派遣社員、安モーテルを行き来しながら、あてのない路上生活を送っている。荒涼としたキャラバンパークにたどり着いたとき、ロイと母親の関係に亀裂が入り始め、彼はパークの管理人モーリスに夢中になり始める。
オール・グッド・シングス(All Good Things)
監督 サイモン・クローカー
Leviと彼のパートナーIsaacは、別れる前に一緒にロードトリップに乗り出す。その道中、アイザックは初めての恋の結末に心の準備が出来ていないことに気づく。
ザ・ダム(The Dam)
監督 ブレンドン・マクドナル
オーストラリアの壮年男性2人が、若い頃の人生を決定づけた一枚岩のダムを訪れたとき、生涯の友情が四面楚歌となる。※「ザ・ダム」は、2017年のレインボーリール東京で上映された。
『The Aussie Boys』は現在は英語圏だけで配信されているが、日本のAmazonプライムビデオでも日本語字幕版が配信されることを切に期待する。
英語版のレンタルはこちらから
Amazon Prime Video
(冨田格)