映画『シャザム!~神々の怒り~』にゲイのスーパーヒーローが登場する
3月17日公開のDCエクステンデッド・ユニバースの新作映画『シャザム!~神々の怒り~』に登場するスーパーヒーローの一人がゲイであることが判明した。しかも、髭マッチョのハンサム・ヒーローだということなので、これは注目せざるを得ない。
アメコミ・ヒーロー映画の2つの世界
アメコミをもとにしたスーパーヒーロー映画が続々と作られている。ハマっている人には説明するまでもないことだが、現在のスーパーヒーロー映画には2つの世界がある。
1つは、スパイダーマン、アイアンマン、キャプテン・アメリカなどのヒーローが存在する「アベンジャーズ」系のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)。
そしてもう1つが、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンなどのヒーローが存在するDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)だ。
なぜ2つの世界があるかというと、これは単純で、アメコミの2大出版社がマーベルとDCであり、それぞれ自社のキャラクターたちが活躍する世界をコミックで描き、現在はそれを実写化しているというわけだ。
MCUの最新作は現在公開中の『アントマン&ワスプ クワントマニア』、そしてDCEUの最新作が3月17日公開の『シャザム!~神々の怒り~』。そこにゲイのスーパーヒーローが登場することが判明した。
※ここから先は映画『シャザム!』第1作に関して激しくネタバレするので、未見の人はご注意を。
ゲイのスーパーヒーローは誰?
『シャザム!~神々の怒り~』はシリーズ2作目。まずは、前作『シャザム!』の物語を紹介しよう。
新しい里親のもと、グループホームで暮らす少年ビリーは、ひょんなことから魔術師シャザムの持つ力を与えられる。「シャザム!」と叫ぶと、肉体は大人でヒーロースーツを纏った姿に変わり、とてつもないパワーを使えるようになる。
とはいえ、中身は14歳の少年であり、社会経験も責任感も皆無なため色々と騒動を引き起こす。
そんななか、最強の魔物たちと闘わざるを得なくなるが、なにせ他勢に無勢。グループホームの兄弟たちと共に魔物に追い詰められたとき、シャザムは兄弟たちにもパワーを与えることで、六人のスーパーヒーロー・チーム「シャザム・ファミリー」が誕生。見事に魔物を倒し、平和を取り戻す。
全米では、一足先に今週末より『シャザム!~神々の怒り~』が公開となるが、「シャザム・ファミリー」の一人がゲイであることが話題となっている。
1作目ではゲイを微妙なほのめかし
『シャザム!~神々の怒り~』の公開を前に、CBR.comが「『シャザム!~神々の怒り~』の脚本家が、シャザム・ファミリーの一人がゲイであることを認めた」という記事を配信した。
記事によると、第1作『シャザム!』から脚本を担当しているヘンリー・ゲイデンがこう語ったそうだ。
「『シャザム!~神々の怒り~』の脚本の新しい試みの一つは、ペドロがゲイであることについてより率直に表現したことだ。 1作目の『シャザム!』では微妙にほのめかしただけだったが、『シャザム!~神々の怒り~』でそこを前面に出すことは本当に重要だと考えた」
1作目の『シャザム!』で、ヒーロー”スーパーペドロ”に変身する前のペドロは、筋肉ヲタクで筋トレをしているがマッチョというよりも筋肉デブというか、いわゆるGMPDのかなりDよりな”ガチムチ”体型。見るからに逞しい”スーパーペドロ”に変身すると、自分の筋肉にうっとりする場面が描かれていた。
この微妙なほのめかしは、ノンケにはピンとこなくともゲイなら十分に納得できるはず。
スーパーペドロを演じるのは、イタリア系アメリカ人の俳優D・J・コトローナ。2013年の映画『G.I.ジョー バック2リベンジ』では高度な運動神経を必要とするバルクールを駆使したアクション場面をこなして印象を残した。
男前でマッチョ、なんなら主役のシャザム(ザッカリー・リーヴァイ)よりもカッコいいヒーローがゲイ設定というのは、ゲイ・バイのヒーロー映画好きにとっては嬉しいところだ。
好みが大きく分かれそうなルックスのゲイ・カップルが本筋とは関係なくとってつけたように登場したMCUの某作品でガッカリさせられた後なので、嬉しさもひとしお。
『シャザム!~神々の怒り~』は3月17日(金)より公開。ペドロとスーパーペドロが、どのような描き方をされているのか、スクリーンでしっかり確認したい。
※参考記事:CBR.com
(冨田格)
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