「僕はゲイじゃない」ノンケ・カミングアウトせねばならなかった10大有名人

ゲイであることをカミングアウトする有名人が欧米では続々と現れてきている。その流れと同時に、さまざまな理由から「僕はストレートだけどね」と、自分のセクシュアリティをはっきりさせる必要に迫られるノンケのセレブたちもいるという。そんな10人のセレブなノンケ男たちを紹介する。

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ハリウッド裸族王
ザック・エフロン

アンドリュー・ガーフィールド

ノンケ公言セレブたち
Netflix『tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』

映画『アメイジング・スパイダーマン』でスパイダーマンことピーター・パーカーを演じたガーフィールドは「肉体的な行為がないだけでゲイだ」と発言したことで、論争が巻き起こった。

それ以前にもゴールデン・グローブ賞授賞式でライアン・レイノルズとキスしたり、その話題をネタにしたトークショー番組では司会のスティーブン・コルベアと再びキスしてみせた。

しかし論争が巻き起こったことで、2017年7月、BBCのインタビューで「自分はノンケだ」とはっきりさせた。

アンセル・エルゴート

ノンケ公言セレブたち
映画『ウエスト・サイド・ストーリー』

映画『ベイビー・ドライバー』『ウエスト・サイド・ストーリー』などの主演俳優アンセル・エルゴートは、2014年、セクシュアリティに関する噂が流れ始めた後にツイッターでこう呟いた。

「はっきりしないかもしれないけど…僕は女の子が好きなんだ」

今は削除されたこのツイートには続きがある。

「もし僕がゲイだったら、それを隠したりしないと言っておくよ。ゲイやストレートであることは、悪いことでも良いことでもなく、ただそうであるというだけのこと。あなたはあなたのままです。自分自身に忠実であれ」

ダレン・クリス

ノンケ公言セレブたち
『glee/グリー』 Danielle Levitt/FOX

ミュージカル・ドラマ『Glee/グリー』にシーズン2から参加してゲイのブレイン役を見事に演じてブレイクしたダレン・クリスだが、あまりにリアリティを感じさせる演技だったがゆえに「ゲイなのでは」という噂が広まった。

その後、ゲイのキャラクターを演じることに抵抗がないかという質問に対して、、クリスはこう答えた。

「ゲイのキャラクターを演じるストレートな男性であることを明確にした方が、自分も含めてみんなに力を与えると思う。その方が両方のコミュニティにとってより強力な結果になるはずだ」

2018年にエミー賞を受賞したクリスは、その後、ゲイの俳優がより多くの仕事の機会を得られるようにするために、これ以上ゲイの役を引き受けないと宣言。ゲイの俳優が体験してきたことを活かせる役を演じる重要性を理解していると述べた。

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ミーシャ・コリンズ

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『スーパー・ナチュラル』

長寿ドラマ「スーパーナチュラル」のゲイの天使カスティエル役で知られるこのミーシャ・コリンズは、2022年4月、ニュージャージー州のファンイベントに登壇。その時に「バイセクシャルであることをカミングアウト」したように見える動画が拡散したため、ツイッターで自分のセクシュアリティを明らかにすることになった。

「この週末にミススピーチしたことを深くお詫びしたいです。ニュージャージー州のファンコンベンションで、観客と話をしているときに、私は『内向的で、外向的で、両性愛者である』という質問に対して『3つとも当てはまる』と言ってしまいました」

「私は自分のセクシュアリティについて議論することを振り切ろうと考えたのですが、とても不器用ゆえひどくあやまった発言をし、それがバイセクシャルであることをカミングアウトしたとみなされたと理解しています」

「これは私の意図したことではなかったので、訂正する必要があります『私はバイセクシャルではありません』私はたまたまストレートですが、アライでもあります。私が一番やりたくないことは、性的マイノリティのコミュニティが闘い勝ち取ってきたものを偽りで利用することです」

「私は、自分のアイデンティティを正直に表現し、誰であれオープンに愛する自由を得るという人権を神聖化する必要があると信じ、支持しています」

ジェイク・ギレンホール

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映画『ブロークバック・マウンテン』

2005年のオスカー受賞作、アン・リー監督の映画『ブロークバック・マウンテン』で見事にゲイのカウボーイ役を演じたジェイク・ギレンホール、その演技が素晴らしすぎたゆえに「ゲイに違いない」という噂が流れた。

2013年にテレビ番組『Inside the Actors Studio』に出演した際、ギレンホールはその噂に言及して「自分としては、大きな賛辞だ、と思っている」と、ファンが彼をゲイ・コミュニティの一員だと考えていることについて語った。

ザック・エフロン

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映画『ベイ・ウォッチ』

ハリウッドの裸族王ことザック・エフロンは、2012年にゲイ雑誌『The Advocate』のインタビューでこう語っている。

「『ハイスクール・ミュージカル』と『ヘアスプレー』で演じたキャラクターは、「自分がゲイだとは認識していない」けれども、たくさんのゲイの人から受けた愛とサポートが嬉しかった」と打ち明けた。

「『ハイスクール・ミュージカル』と『ヘアスプレー』の後、僕はいつもゲイのコミュニティに受け入れられていると感じていて、信じられないほど感謝し、光栄に思っているんだ。このインタビューは僕にとってとても特別なものなんだ。長年にわたってゲイの皆さんからサポートを受けてきたことを非常に実感しているし、皆さんと直接話ができることをとても楽しみにしていました」

そう語ったエフロンは、以降も『ネイバーズ』『ダーティー・グランパ』『ベイウォッチ』などの出演作で逞しい肉体を見せつけては、世界中のゲイの心を掻き乱し続けている。

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ダニエル・ラドクリフ

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映画『ハリーポッター』シリーズより

ハリー・ポッター役でブレイクしたダニエル・ラドクリフも、「ゲイに違いない」と噂された一人。

2010年に性的マイノリティの若者の自殺防止を支援する団体の公共サービス広告を撮影中、MTVニュースに対して噂に言及した。

「人々がそう言いたいのなら、そうすればいいけれど、僕はストレートだよ。インターネットで『あいつはゲイに決まってる』と書いた人が理由として『ゲイの顔をしている』と挙げたんけど、そういうのってあるの? 彼らはエルトン・ジョンとか有名なゲイの人たちと僕の写真を並べて、何年も比較研究しているようなんだ」

ゲイだと決めつけられた理由に対して、困惑しているようだった。

タロン・エガートン

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映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』

映画『キングスマン』『ロケットマン』主演のタロン・エガートンは、インスタグラムで男友達の画像に「キューティー」というキャプションを添えてシェアしたことで、多くのファンが、これはカミングアウトと確信した。

しかし、残念ながらそうではなかった。翌月に『Radio Times』とのインタビューで、彼は自分のセクシュアリティに関する噂を一掃し、自分はゲイではないことを伝えた。

「僕のロンドンのフラットに遊びにきた友達の写真を『このかわいこちゃんを見て』とインスタグラムにアップしたら、僕がゲイをカミングアウトしたと決めつけられたんだよね。僕はゲイじゃないけど、15歳の時に仲間の2人がカミングアウトしたので、みんな自分が何者であるか安心できるように彼らをサポートしたことがあり、それは僕にとって喜びだったよ」

さらに、こう付け加えた。

「これからも僕の仲間を『キューティー』とか『ゴージャス』と呼ぶのをやめるつもりはないね。だって彼らはキューティーでありゴージャスだからだよ」

ショーン・メンデス

ノンケ公言セレブたち
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カナダ出身のシンガーソングライターでモデルのショーン・メンデスは、ブレイク以来「彼はゲイに違いない」という噂が蔓延していたため、何度も自分のストレートであることを公言する必要に迫られた。

2018年11月の『Rolling Stone』、そして2019年4月の『The Guardian』のインタビューで、自分が異性愛者であることを重ねて表明した。

「正直なところ『お前ら、俺がゲイじゃなくてよかったな』と思った。そういう無責任な噂は人を殺してしまうくらい繊細なものなんだ。僕は少し女性的なのかもしれない、でもそういうものなんだ。だから僕は僕なんだ」

と『Rolling Stone』のインタビューで語っている。

ミケーレ・モローネ

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Netflix『愛は365の日々で』

Netflix『365日』シリーズの主人公ミケーレ・モローネは、2021年6月、プールサイドで共演者のシモーネ・スシンナとプールサイドで密着している親密な自撮り画像をSNSに公開。2人はリアルなゲイ関係なのか、とか、モローネのカミングアウトなのかという噂が立ち、公に否定する必要が生じた。

「シモーヌと撮った写真のせいで『あなたがカミングアウトしたという記事がたくさん出ている』とエージェントから電話がかかってきて目が覚めたよ」

と、モローネはインスタグラムのストーリーに書き、誤解を解いた。そしてモローネは「シモーネはとても良い友達で、兄弟みたいなもんだ。一緒に仕事をする仲間とのただの写真で、それ以上の意味はない」と続けた。

スシンナとのプールサイドの自撮り写真が大きな噂になった理由のひとつは画像に「I’m a liar(僕は嘘つき)」というコメントが添えられていたからだ。それについてモローネはこう語っている。

「俳優というのは、一種の嘘つきなんだ。だから、そう書いたんだけど、混乱させてしまって本当に申し訳ない。僕はストレートだけど、性的マイノリティのコミュニティのサポーターだよ」

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昭和の時代から日本のゲイの間では「ゲイは自分たちが好きな有名人を勝手にゲイだと思い込みがち」と言われていたが、それは時代も国も関係なく今でも万国共通のようだ。「僕はノンケだよ」と噂を否定するセレブたちだが、誰もがゲイに対する嫌悪感などを見せることなく語っているのは、時代の大きな変化を感じられる。

※参考記事:Out

(冨田格)

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