【速報4】全米初のゲイの州知事がゲイクラブでの銃乱射事件を語る
11月19日(土)深夜に起きた米国コロラド州コロラドスプリングスのゲイクラブ「Club Q」での銃乱射事件について、全米で初のゲイ州知事となったコロラド州のジャレッド・ポリス州知事が語った。
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全米初のゲイで同性婚をした州知事
ジャレッド・ポリス州知事は、1975年5月生まれの現在47歳。コロラド州ボルダーで生まれ、高校時代にカリフォルニア州にうつる。
プリンストン大学で政治学を専攻しながらも複数の企業をスタートアップさせ売却、卒業後も同じくスタートアップに関わり売却を繰り返していく。
2009年にコロラド州の民主党の下院議員に選出され、政治家としての活動を始める。そして2018年のコロラド州知事選では、自分がゲイであることを公表して選挙戦を戦い勝利を収める。これにより、ボリス氏は全米で初のオープンリーゲイの州知事となった。
今年2022年11月の中間選挙では、共和党候補の起業家を下して再戦を果たした。
17年間連れ添っているパートナーのマーロン・レイス氏は、動物の権利擁護活動家兼ライター。二人の間には息子と娘がいる。
2020年12月、マーロン氏が新型コロナウィルスに感染して入院する時にボリス州知事はプロポーズして、2021年に正式に同性婚をする。現職の州知事が同性婚をしたのも、ボリス氏が初めてとなる。
ボリス州知事が語る「Club Q」と銃乱射事件
現在、ボリス州知事はコロナ陽性であり、事件が起きた後に「Club Q」や、当事者の支援集会などに直接参加することができないのだが、地元のメディアThe Colorado Sunのインタビューに応えた。
ボリス氏によると、コロラドスプリングスがあるエルパソ郡で、ゲイバーは「Club Q」と他に1軒あるのみ。21年の歴史を持つ「Club Q」は一番大きいゲイバーであり、エルパソ郡に住むコミュニティーにおいては非常に大切な存在だったそうだ。
「Club Q」の2人のオーナーとは旧知の間柄で、かつて店のハッピーアワーイベントに参加したこともあるとか。事件を知った後にオーナーに電話をして、「店を再開したら直接訪ねるから」と伝えた。
事件発生後、警察はわずか数分(5分前後)で駆けつけたが、それまでの間、店内にいた2人の常連客が犯人の銃を奪い、取り押さえたと伝えられている。その勇敢な人たちの名前はまだ公表されていないが、ボリス氏は直接会って、彼らと話をしたいと考えている。
被害者の家族にも連絡がつき次第話をしているというボリス州知事は、コロナ陽性のために直接参加はできなかったが、バーチャルで300人以上の人が集まった追悼式に参加し、地域の愛と支援の輪が広がっていくのを目の当たりにしたそうだ。
今回の襲撃の動機はまだ明らかにされていないが、それが個人的な理由であれ、我々のコミュニティを狙ったものであれ、「純粋な悪」でしかない。今重要なのは「Club Q」に直接関わる人々だけでなく、州をまたがる当事者のアメリカ人のために”癒しのプロセス”を中心に団結することだと考えている。
全米の中でもコロラド州は銃による犯罪の発生率が高いことなど、ボリス州知事が直面する問題は非常に大きいようだ。
ジオ倶楽部ではこの銃乱射事件に関して、新たな情報が入ったら随時紹介していく。
※参考記事:The Colorado Sun
(冨田格)
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