イケメン元ゲイAV男優がスペインの小さな村の市長選に立候補した理由とは
スペイン、バレアス海から少し内陸の山のふもとにある人口約500人の小さな村が、一気に注目を集めている。5月28日に投票日を迎える次期市長選挙に、元ゲイAV男優のイケメン農夫が立候補を表明したのだ。
ゲイAVのスターから畜産農家へ転身
人口約500人、スペインの小さなカルセレン村が一躍メディアの注目を集めている。5月28日に投票日を迎える次期市長選挙に、イケメン元ゲイAV男優が立候補したからだ。
その男の名はアントニオ・モレノ。しかし、世界中のゲイ・バイ男性の間にとっては、AV男優として活躍していた時の芸名ヘクター・デ・シルバ(Hector de Silva)の方が馴染みがありそうだ。
ヘクター・デ・シルバは、2015年から2018年にかけて30タイトル以上のゲイAVに出演しているスターだった。『Hung Country』『2 Wet』『Star Wars: A Gay XXX Parody』などが有名だ。
アルバセテ市で生まれたモレノは、ゲイAV業界を引退した後に、地元の近くの村カルセレンにパートナーとともに移り住んだ。移住当初は森林消防士として働いていたが、カルセレンの壮大な自然環境に惚れ込み畜産農家をはじめた。
自分の過去を隠すことはしなかった
畜産農家として村にとけこみ働くモレノに注目したのは、保守派のスペイン人民党だ。党関係者の熱心な説得を受けて、モレノは次期市長選に立候補することを決意したという。
カルセレン村のスペイン人民党の代表を務めるモレノは、地元メディアにこう語っている。
「カルセレン村に来たとき、自分の過去を隠すことはしませんでした。私がヘクター・デ・シルバとしてゲイAV男優をしていことは誰もが知っていましたし、いずれにせよ、それはもう過去のことです」
そして、選挙キャンペーンで自分の過去について言及することは「必要ない」と付け加えた。
市長選に立候補した最大の理由
カルセレン村に惚れ込んで移住したモレノは、村の人口が激減していることに危機感を抱いているという。
「カルセレン村は人口が約500人で、いわゆる空洞化したスペインの一部であり、高齢者が多く、生活の質を向上させるためのプロジェクトが必要です。改善が必要な非常に多くの問題が放置されています。固定資産税がとても高く、子供のいる家族を惹きつける仕事がないため、人口が減っているのです。この村には、自然や遺産、8月の祭りなど、もっと広く知られてもいいものがあり、多くの可能性があると考えています」
5月28日、モレノは2011年から就任している現市長のマリア・ドローレス・ゴメス・ピケラスと一騎討ちになりそうだとのこと。選挙の結果に注目していきたい。
※参考記事:DAILY STAR/Out/QUEERTY
(冨田格)
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