カミングアウト・プロレスラー”ゴリラ兄貴”が特別な動画を公開する理由
オーストラリアで活躍していたゲイのプロレスラー”デーブ・マーシャル”は、豊かな体毛とゴツい肉体、強面なのに茶目っ気たっぷりの表情から”ゴリラ”と呼ばれて親しまれていた。今年の初め、体調悪化のためにプロレス活動は休止したが、その魅力的な肉体と笑顔は今も変わらず健在だ。
デーブ・マーシャルがプロレスを始めたきっかけやカミングアウトの波紋、現役レスラーでありながら大人の動画を公開する理由を紹介しよう。
体毛を剃らなくなることでキャラが確立
デーブ・マーシャル(Dave Marshall)32歳、身長185cm、今年初めに引退を発表するまでは、南半球レスリング・アライアンス(SHWA)の主要選手として活躍してきた。
タッグ王者の座には3回就き、「ロイヤルランブル2019」ではSHWAヘビー級チャンピオンベルトを獲得した。
美意識として自分の濃い体毛を好んでいなかったマーシャルは、常に体毛を剃っていた。しかし、プロレスラーとしては特徴的であることがプラスだと考え、体毛を剃らないようにした。そうして体毛豊かな肉体が誕生、マーシャルのファンはいつしか”ゴリラ”という愛称で彼を呼ぶようになっていた。
マーシャルはこの変化をこう語っている。
「ゴリラの私は自分の好みのタイプではありません。しかし、プロレスラーとしては自分のボディイメージを受け入れ、自分らしくあることをアピールすることが大切だと考えました。”普通・ありきたり”でいることはつまらないです」
肉体の変化と元彼女との関係性の変化
マーシャルの変化は体毛だけではなかった。彼が26歳でプロレスデビューする以前は、女性とデートしている痩せた営業マンだったのだ。
高校時代には男とこっそり付き合っていたマーシャルだが、それを秘密にして女性とも交際していた。そして18歳のときに知り合った女性と、7年間の交際を始め一時は婚約するまでの関係になる。
23歳の時、彼女にバイであることを告げたが、彼女は「愛しているなら、どうでもいい」と言った。その2年後、マーシャルは自分がゲイであることをカミングアウトし、二人の交際は終わりを告げたが、以降も友人関係は続いているそうだ。
元婚約者とともにボディビルに打ち込み肉体改造に挑んでいたマーシャルだが、通っていたジムのマネージャーがプロレスラーで、プロレスのトレーニングに誘われたという。
そこから彼のプロレス人生がスタートした。
アダルト動画を作成し公開する理由
元婚約者だけじゃなく、マーシャルが家族や友人にゲイであることを告げたとき、マーシャルのカミングアウトに対して否定的な人は一人もいなかったという、同性愛嫌いを公言していた彼の叔父でさえだ。
プロレスファンは、マーシャルがゲイであることで不自然なキャラクター(オネエ言葉を作るとか、女性っぽいコスチュームを身につける、など)を取り入れることがないならば、特に反発もなく受け入れていた。
プロレスラーとしての基盤が確立し始めたマーシャルは、OnlyFansのアカウントを開設し、アダルト向けの動画公開を有料で開始した。現役プロレスラーが自作のアダルト動画を公開するのは、かなりセンセーショナルなことだ。
マーシャルがOnlyFansを始めたのは、ある目的があったからだ。それはマーシャルの父が、メンタルに不調を来たし自殺をしたことがきっかけとなった。マーシャルは、メンタルヘルスへの意識向上にOnlyFansの収益の一部を寄付することを宣言し、精神疾患の理解、予防、治療に取り組むブラック・ドッグ・インスティチュート(Black Dog Institute)に寄付を続けている。
マーシャルにとってレスリングは副業であって、本業はパーソナル・トレーナー。プロレスを引退した今は、愛犬ロニーの散歩、毎朝のトレーニング、そしてクライアントのトレーニングという毎日を送っているそうだ。メンタルヘルスへの意識向上のためのOnlyFans動画投稿も続けている。
プロレスラーとしてのキャリアは終わったものの、インスタグラムでは魅力的な画像や動画を公開し続けるマーシャル。オーストラリアの”ゴリラ兄貴”が気になったなら、ぜひ覗いてみてほしい。
デーブ・マーシャル(Dave Marshall)
Instagram:https://www.instagram.com/davemarshall89/
※参考記事:EDGE MEDIA NETWORK/WASHINGTON BLADE
(冨田格)
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