【ノンケ男の勘違い】同僚は僕が全員を狙っていると思っている
ノンケ男性に「自分はゲイだ」とカミングアウトすると「俺を狙うなよ」と言われることがある。似たような経験をしたゲイやバイ男性は少なくないはず。会社の同僚のノンケ男たちに同じようなモヤモヤした思いを抱いているゲイ男性に、人生相談の専門家が授けたアドバイスとは。
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同僚は僕が全員を狙っていると思っている
結婚・家族セラピストの資格を持つジェイク・マイヤーズが担当する、米国のゲイ・メディア『QUEERTY』の人生相談コラムに、ゲイ男性デイブさん(仮名)が送った相談。
「ハイ、ジェイク。
私はIT業界で働いています。同僚は、ほとんどがノンケの男たちです。自分が、チームの中で唯一のゲイであることには慣れています。しかし、ひとつだけ問題があります。
それは、私が同僚たちに興味を持っていると彼らが勝手に思い込んでいることです。
私は、同僚たちにはまったく魅力を感じておりません。しかし彼らは、私が自分たちに興味を持っていることを前提にイジってくるのが好きなのです。その度にカチンときますが、大人の態度でうまく流しています。
金曜のアフター5に飲みに行こうと誘うと、ある同僚は「俺は女の子しか興味ない」と分かりきっていることをわざわざ言います。
別の同僚は、飲み屋で私が誰かと連れションすると相手の下半身をチェックしているんじゃないかという「冗談」を、しつこく言い続けます。
私がゲイだからといって、すべての男性に興味があるわけではないし、特に同僚には興味がないことをどうやって分らせればいいのでしょうか? 彼らを不愉快にはさせたくないですが、が、正直、うんざりしています」
職場は安全で居心地がいい場所であるべき
こんにちは、デイブ。
ノンケ男性たちの思い込みは、少々過剰だと思います。
21世紀も四半世紀を過ぎようとしている今、人々がセクシュアリティについてもう少し理解してくれることを期待したいところです。しかし残念ながら、ゲイであることの意味について時代遅れで固定観念的な見方をしている人がまだ大勢います。
あなたが経験していることは、ゲイの人々が何十年にもわたって向き合ってきた、ありふれた無知によるもののように思えます。
ノンケ男性だって目に映る女性全員に興味があるわけではないのに、ゲイは自分に興味を持っているはずだと思い込むノンケ男性は確実にいます。
それはホモフォビア(同性愛嫌悪)からくるものでしょうか? そこまでのものではなく、単にゲイに対する知識や経験の欠如である可能性が高いです。
また、一部のノンケ男性がゲイに対して居心地の悪さを感じたり、身構えたりするのは、心の奥底で自身のセクシュアリティについて疑問を抱いているからだという説もあります。
彼らは、自分がゲイだと見られることを恐れて過剰に反応してしまうのかもしれません。あるいは、自身の男らしさや「男であること」の意味について疑問を抱いているのかもしれません。
しかし理由が何であれ、職場は安全で居心地がいい場所であるべきです。軽視されたり、見くびられたり、疎外されたりする場所であってはなりません。
同僚一人一人との関係性に応じて、どのように対応するかはあなた自身が決めることができます。
もし気が合う同僚がいれば、彼らの「冗談」があなたにどのような影響を与えているかを伝えて、考え方を変えることもできるでしょう。しかし、気が合う同僚がいないならば、そこにエネルギーを費やす必要はありません。誰かを教育することがあなたの仕事ではないのですから。
ゲイの男たちは、自分の前に現れるすべての男に関心があるわけではありません。同僚たちがあなたが決めつけるのは、傲慢かつ侮辱的です。男子トイレであなたのことを心配するよりも、時代遅れの考えをトイレに流すべきでしょう。
もしくは、人事部に相談するのも一つの手です。
最後に読者のみなさんに、ノンケ男の勘違い体験について尋ねてみよう。
※参考記事:QUEERTY
「大人の人生相談」始めます
ジオ倶楽部ではゲイ・バイ男性の悩みにお応えする人生相談コーナーを開始します。編集長の私・冨田格が60年の人生と40年超のゲイ人生での経験を基に、お悩みに答えます。また経済や医療、老後終活など専門知識が必要な場合は、エキスパートに取材してお答えします。ページ一番下の「お問い合わせ」フォームからお寄せください。
(冨田格)
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