【人生で学んだこと】大人世代が若者に贈るゲイ人生に役立つ10のヒント
若い時代には気づくことができなかったが、人生経験を積み重ねることで見えてくることがある。50代のゲイたちが、自分の人生を振り返って若い世代のゲイに伝えたいと考えた人生に役立つ10のヒントを紹介する。
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目次
ゲイ人生で早く知っておくべきこと
時代は大きく変わってきた。
昭和や平成初期ならば、自分がゲイだと自覚した若い世代はゲイに関する情報を入手するのも大変だった。ところが、現代はスマホでいくらでも情報にアクセスできる環境ができあがっている。
情報に多く触れることができれば、ゲイである自分を肯定することも容易になってきているといえるだろう。
しかし、完璧だというわけではない。今でもゲイであることで悩みを抱えている若い世代はいるはずだ。
そんな悩める若い世代にとって、かつて同じような悩みを抱き乗り越えてきた大人たちのアドバイスは有効かもしれない。
米国のゲイメディア『QUEERTY』が、50歳以上のゲイ男性たちに、恋愛・人生・人間関係についてもっと早く知っておきたかったことについて尋ねた。
興味深い返答の数々に加えて、50代もまもなく終わる筆者がゲイ人生で実感したことを加えて紹介する。
1)友人を忘れてはいけない
「恋人ができて付き合いはじめたとしても、親しい友人関係を維持することを忘れないでください。なぜなら、友情は恋愛よりも長く続くことが多いからです。そして友達は、恋人と同じく育成と維持する努力が必要なのです」
どんなに激しく燃え上がる恋も、いつしかその感情は冷めていくもの。そこから家族のような絆が生まれる場合もあるが、多くは終わりを迎えてしまう。
しかし恋愛感情が存在しない友情は、その繋がりをおろそかにしない限り、どちらかが亡くなるまで続けることができる。
だからこそ、どんなに恋に夢中になったとしても、友達づきあいを切ってしまわないようにしたいものだ。
2)あなたを一番に考える人を選ぶ
「あなたをオプションとして扱う人ではなく、あなたを一番に考える人と付き合いましょう」
あなたは恋人を常に優先しているが、彼も同じだろうか。仕事を優先するのは当然のことだが、たとえば友達付き合いや、今は友達になっているという前彼との付き合いを優先しがちでは?
付き合い始めの頃にカッコつけて大人な態度でそれを許容してしまったら、彼は受け入れられたと思いますますあなたを優先しなくなる。
その人がどんなに魅力的だとしても、自分を優先してくれない恋人との交際は、孤独感が増すだけだ。
3)「お互い様」の気持ちは大切
「助けられるときに助け、必要なときに助けを受け入れる」
常に自分を大切にするのは当然だが、周囲の人が困っている時は声をかけ、できることがあるなら惜しまずに助ける方がいい。
そして、自分が困った状況になった時は、自力でなんとかしようとするだけではなく、素直に助けを求めることも必要だ。
4)行動は言葉よりも雄弁である
「誰かが、あなたのことを『大切に思っている』と言ったり、あなたに対して『好意を抱いている』と言ったりするかもしれない。しかし、そんな言葉にも関わらず彼らの行動からそれを実感できないのであれば、そこから彼らの本音を推測してほしい。言葉では嘘をつけても、行動には本音が現れるものだから」
この人、言葉と行動が一致していない。そう感じた時に、言葉にすがって甘い期待を抱くのは止めるべきだ。それは時間の無駄だから。
5)どこか優しい心を保つ
「常に親切心を持って他人と接するように心がけること。たとえ誰かを貶めるために、完璧で嫌味っぽい”やり方”をしようとする時でも」
「残酷すぎる態度や言い方は、笑えない」
どんなに嫌いな相手に対してでも、酷すぎる態度をとったり、攻撃的な言い方をしてしまうと、結局はあなたの評価が下がってしまうもの。どこか「手心を加える」気持ちは持ち続けておきたい。
6)警告サインを無視しない
「人と関わるとき、心の中で赤信号が点滅し始めたら、それを無視してはいけない。ほとんどの場合、その赤信号は的確なサインであるし、無視すると大きな問題に発展しかねない」
人生において、「直感」は大概的中するものだと学んできた。その人に対して覚える違和感とか不信感を無視してしまうと、その先、よろしくない結末しか待っていない。だから、心が警告しているサインには敏感になった方がいい。
7)連絡先交換の機会を逃さない
「クラブやゲイバー、イベントなどで出会い話をして魅力的だと思った人には、積極的に連絡先の交換を申し出よう。そうしないと、二度と会えないかもしれない。そして、連絡先交換しなかったことを後悔する可能性が高い」
ゲイの世界は狭いようだが、タイミングを逃すと2度と会えない場合も珍しくない。だから、気になる人に出会ったら、恥ずかしがらずに連絡先交換をリクエストしたい。LINEでもSNSの相互フォローでも構わない。その勇気が、次の展開を切り開くのだ。
8)古い神話に騙されない
「”中年以降のゲイを愛する人はいない “という古いことわざは、大嘘です」
特に自分よりも若い世代を好むゲイ・バイ男性は、歳を重ねることを恐れる傾向が強いようだ。しかし、ゲイ・バイの好みは十人十色。同年代やあまり歳が離れていない人がタイプな場合もあれば、かなり年上がタイプという人もいる。
どんなに抗おうとも毎年、歳をとっていく。ある程度の年齢になったら、自分が若くいるための工夫よりも、今の年齢を好む若い世代を探すことに注力するほうがいいだろう。
9)自分に合った関係を選ぶ
「複数の人を同時に、平等に、そして違った形で愛することは可能だ。生まれつき一夫一婦制でない方が向いている人もいるし、それが『献身的な関係』になることもある」
「自分が望む関係を手に入れよう。ゲイであることの素晴らしい点は、両親と同じような関係だけを目標にしなくてもいいことだ。オープン・リレーションシップがいいなら、パートナーに交渉すればいい。一夫一夫制を望むなら、それもOK」
ゲイ・バイ男性の恋人との恋愛スタイルに、こうあらねばならない、というお決まりの型はない。当人たちが互いに納得しているのなら、どんなスタイルであっても他人から責められる理由はないのだ。
10)自分らしくいるには人生は短すぎる
「本当の自分を隠して過ごしたり、過度に他人の期待に応えようとして本当の自分を誤魔化し続けるには、人生は短すぎる。あなたの人生はあなたのものであり、一度しかないのだ」
あなたの人生は、あなただけのもの。自分の本当にしたいことをやらなければ、最後に後悔だけしか残らない。本当に自分がやりたいことは何なのか、早めにじっくり考えてみることをすすめる。
最後に、読者に自分のゲイ人生に後悔していることがあるか尋ねてみよう。
※参考記事:QUEERTY
(冨田格)
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