日光近くの格安ラブホ物件をゲイ高齢者のシェアハウスにするオーナー募集
年齢を重ねるごとに、男性は孤独になる人が多いと言われている。特に退職後に仕事関係のつながりがなくなると、そこから新たに人との交流を始めるのが困難な人が多い。
この状況は、独身のゲイ・バイ男性もまったく同じであるうえに、家族がいないために焦燥感や漠然とした不安に襲われる人も多い。孤立や孤独を深めていく独身の高齢ゲイ・バイ男性にとって、シェアハウスという選択肢があることは希望につながりそうだ。
独身の高齢ゲイ・バイ男性のシェアハウスに最適な格安ラブホ物件のオーナー募集という情報が入ってきたので紹介しよう。
老後に住みたい立地で孤独を解消
栃木・日光近くの格安ラブホ物件を高齢ゲイ・バイ男性のシェアハウスにするオーナー募集というプロジェクトを始めた、ゲイやバイセクシュアル男性の老後支援(身元保証代行など)を行うアライアンサーズの久保氏に、話を聞いてみた。
ジオ倶楽部(以後「ジ」):今回の企画の経緯はどのようなお話だったのでしょうか?
久保(以後「久」):知人が所有するホテルを売却するというお話を聞き、値段がリーズナブルであったことと、温泉地であり、観光資源や自然、総合病院も近くにある老後を過ごすには素晴らしい立地にあると思い、企画しました。
ジ:どのような方に、オーナーになってもらいたいと考えていますか?
久:人の暖かみを欲している方にオーナー様になって頂きたいですね。オーナー様の友人や彼氏さんだけではなく、様々なゲイやバイ男性にご入居頂けると良いのではと思います。
ジ: オーナーになる人の年代は問わないのですか?
久:そうですね。基本はオーナー様の自由意志にお任せしたいと思いますが、成功に向けて最適な提案をしたいと思います。それこそ、30代の方にオーナーになって頂き、家賃収入で生計を立てて頂くこともありだと思います。
ジ: 実際にゲイの高齢者に、「ゲイのシェアハウス」や「(誰かと)一緒に生活する」というニーズはあるのでしょうか?
久:アンケートをとると、約半数の方は孤独感などから、人と住むことを希望する傾向にあります。残り半数の方も、実際、興味や関心は深いようです。
ジ: 物件が元はラブホテルだということですが、それぞれの部屋とは別に共有スペースはあるのでしょうか?
久:あります。共有スペースとして使えるキッチンが付いた管理棟もあるので、入居者同士で交流しながら退屈しない生活が出来ると思います。
ジ:物件は栃木県の日光に近いそうですが、周辺環境はいかがでしょうか?
久:最寄り駅まではバスで20分強、徒歩7分のところに500円で入浴出来る温泉もあります。日光や鬼怒川温泉、那須塩原温泉なども車で行くことも出来ます。老後は農作業をしたいという方には、近場で畑を借りて実践することもできます。
ジ: 高齢者だけじゃなく、在宅勤務の現役世代が移住住替えする、という使い方も出来そうですね。
久:都会の喧騒から離れて、自然と温泉、美味しい地産の野菜で美味しいごはんを食べながら、仕事をするスタイルもいいですね!
高齢者歓迎の集合住宅が人気の理由
ジ: 「シェアハウス」と有料老人ホームとを比べた場合、「シェアハウス」にはどんな利点があるのでしょうか?
久:有料老人ホームは「要支援要介護状態」の高齢者を中心に受け入れる高齢者施設です。多くの50代以降のゲイ高齢者の方は介護認定されない自立できる人であると思われます。その場合、入居出来る有料老人ホームはごく僅かしかなく、また月額利用料が高額である可能性が高いです。
ジ:ちなみに都心部の有料老人ホームは月額いくらくらいなのでしょうか?
久:東京23区の場合、安くても月30万円程はかかります。そのため、現在は高額な有料老人ホームよりも、郊外の家賃がリーズナブルな賃貸に住み、介護が必要になったときは訪問看護・介護を受けながら自宅で生活をする人が増えています。
ジ:東京都の23区内の家賃はどれくらいの相場なのでしょう?
久:東京都の場合、中野の平均家賃が8.0 万円、荻窪8.2 万円(参考 東京都の家賃相場 https://suumo.jp/chintai/soba/tokyo/ )であることを考慮すると、このシェアハウスなら家賃を3/5くらい(想定家賃5万円)に圧縮出来ることで老後資金を貯金したい方にも有益でしょうね。
ジ:老後に向けて生活を縮小していくことは重要ですね。
久:大切なことは「年金の範囲内で生活出来るような資金計画実現を提案すること」だと思います。厚生年金で月額16万円程の方で、家賃が8万円を超える場合、毎月赤字になるかと思います。
ジ: 「老後資金2,000万円」問題に頭を悩ませる人にとっても安心できるプロジェクトになりそうですね。
久:オーナー様だけではなく、入居される人にも喜んで頂けると考えています。
このプロジェクトの物件概要
今回のプロジェクトの物件に関して、紹介しよう。
所在地は、「栃木県塩谷郡区域」。新幹線の駅がある宇都宮市や、日光市に近いエリアだ。
【物件概要】
所在地:栃木県塩谷郡区域
土地建物購入費:980万円
導入コンサルティング費:初期200万円 ※希望に応じ、月額顧問契約で運営支援制度あり
土地情報:実測 1,356㎡(410.19坪)/公募594㎡(179.68坪)
1室面積:68.04㎡
部屋数:12室(別途管理棟あり)
駐車場:各室1台駐車可能 ※別途5台の駐車場スペースあり
土地建物購入費が格安なうえに、元ラブホだけあって部屋の面積は都心のワンルームなどに比べると余裕があるのも利点。
公共交通機関を利用して約1時間の宇都宮市には複数軒のゲイバーもあり、入居者同士で連れ立ってたまに飲みに行くのも楽しそうだ。
5月7日に公開した記事「独身中高年ゲイの基礎知識『今すぐモノは捨てなさい』断捨離は老後準備の第一歩」でも触れたが、独身の高齢者にとっては体力・気力があるうちに溜め込んできた物を捨て、生活のサイズを小さくしていくことが重要。
そのための最適解は、今の部屋よりも狭い部屋に引っ越すこと。そうすることで断捨離をせざるを得なくなるからだ。
また7月25日に公開した記事「ゲイ必読!HIV陽性者の老人ホーム入居が現状では困難だという現実」で記した問題を抱えているゲイ・バイ男性もいる。
高齢のゲイ・バイ男性を対象にしたシェアハウスの存在は、老後に対して漠然とした不安を抱いている50代以下のゲイ・バイ男性にとっての不安を軽減する一助となりそうだ。
格安物件で「シェアハウス」運営に興味をもった人は、アライアンサーズへ問い合わせをしてみてほしい。
アライアンサーズ
所在地:東京都新宿区新宿2-12-13
電話:03-6260-8637
問い合わせ:https://alliancersjp.com/contact/
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