他人事じゃない「親の介護」ネット調査で約半数が「親が要介護者となった時のことについて考えていない」と判明した

あなたは、自分の親、もしくはパートナーが要介護者になった時の覚悟はできているだろうか?

「最愛の親、パートナーには健康で長生きしてほしい」、多くの人がそう望みはするが、加齢とともに肉体は衰え、病気や怪我などで一人で生活することが困難になっていくのは、誰にも起こりうることだ。

親の介護について30~40代の人たちはどんな覚悟を決めているのか、もしくは考えていないのか、要介護者認定を受けていない60歳以上の親を持つ男女を対象にしたアンケート調査を紹介しよう。

子供は親の健康状態を把握しているのか

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病院やクリニックのDX推進をサポートするスマートスキャン社は、要介護者認定を受けていない60歳以上の親を持つ男女を対象に「親の健康」に関する調査を実施した。

少子高齢化の加速にともない、介護の課題も深刻化している日本。最愛の親には、要介護者となるリスクを減らしできる限り健康で長生きしてほしいという人が多いはずだ。そのためには、親が毎年どのような健診を受診しているのかなど、親の健康について把握することが重要だ。

では、実際のところ、60歳以上の親を持つ人々は、親の健康に関してどの程度把握しているのだろうか。

親が要介護者になった時のことを考えているか

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はじめに、もし親が要介護者となった場合、その後の考えについてどのように考えているかを尋ねた。

『考えていて、家族や親・兄弟などと具体的な話し合いをしている(8.3%)』『考えているが、まだ具体的な話し合いはしていない(44.3%)』『考えていない(47.4%)』という結果になった。

親が要介護者となった場合のことを具体的に話し合っている方は1割にも満たず、また、半数近くの人が考えていないという実態が浮き彫りとなった。

続いて「親が要介護者となった場合、介護費用はどのようにして工面する予定ですか?」と尋ねた。

『まだ決めていない・わからない(59.0%)』が最多となり、以降『親の預貯金などで工面する予定(27.7%)』『自分たち家族が工面する予定(10.6%)』『兄弟・姉妹など親族に工面してもらう予定(2.3%)』と続いた。

費用についても、まだ決めていない、わからないという人が圧倒的に多い。一方、介護費用について具体的に考えている人の多くは、親の預貯金などで工面する予定であることがわかった。

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親が要介護者となった場合に備えてすでに対策していること

・早めに介護施設を見つける。自身が施設職員なので、出来れば施設で見てもらいたい。リハビリをしながら安心や安全を確保した生活をしてもらいたい(30代/女性/茨城県)
・生命保険やかかりつけ医、持病の把握、自身の介護の資格活用(30代/女性/福岡県)
・自分の稼ぎや資産運用して資金を準備している(30代/男性/東京都)
・早めの情報収集。制度について理解しておく(40代/男性/鹿児島県)
・今の状況を把握して家族で話し合う(40代/女性/北海道)
・近所づきあいをしておく。担当の地域包括センターを調べておく(40代/女性/愛知県)

親の介護を現実に起こりうることと考えて、具体的な対策を進めている人たちは万が一の時に備えて、今のうちから情報収集したり介護費用を準備したりしている例が多いことがわかった。

親の健診・検診状況を把握しているか

要介護者となるリスクを減らすためには、病気の予防はもちろん、万が一病気になったとしても、早期発見・早期治療につなげることがとても大切だ。そのためには、健診・検診による検査が重要な役割を担う。

※健診:健康であること(病気がないこと)を検査で確認する(例:特定健診、人間ドック、脳ドックなど)
※検診:目当ての病気がないことを検査で確認する(例:がん検診など)

「親がどのような健診・検診を受診しているか把握していますか?」と尋ねた。

『すべて把握している(6.9%)』『ある程度は把握している(34.4%)』『あまり把握していない(29.0%)』『まったく把握していない(29.7%)』という結果になった。

親が受診している健診・検診を把握している方は4割ほどにとどまり、まったく把握していないという人が約3割にのぼることがわかった。

続いて「親が受診している健診・検診で把握しているものを教えてください(複数回答可)」と尋ねた。

『一般健診(付加健診を含む)(52.6%)』が最多となり、以降『健診・検診は受診していない(32.5%)』『がん検診(胃がん、乳がん、子宮頸がんなど)(22.2%)』『特定健診(13.2%)』『人間ドック(9.1%)』と続いた。

以降は『内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラなど)(7.9%)』『骨粗鬆症検診(3.5%)』『歯周疾患検診(3.2%)』『脳ドック(2.5%)』『肺・心血管ドック(1.6%)』『肝炎ウイルス検診(1.5%)』『PET検査(0.9%)』となっている。

では、親は年間で何回くらい健診・検診を受診していると考えているのだろうか。

前の質問で『健診・検診は受診していない』以外を選択した人に、「親は年に何回くらい健診・検診を受診していると思いますか?」と尋ねたところ、『1年に1回以上(85.0%)』『2年に1回(10.7%)』『3年に1回(2.8%)』『4年に1回以下(1.5%)』という結果になった。〈図2-2〉

少なくとも、年に1回は親が健診・検診を受診していると思っている人が圧倒的に多いことがわかった。

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健康のために親がかけている費用は?

「親は健康のために年間どれくらいの費用をかけていると思いますか?」と尋ねた。

『5,000円未満(22.8%)』が最多となり、以降『5,000円以上10,000円未満(18.7%)』『50,000円以上(14.3%)』『10,000円以上15,000円未満(14.1%)』『15,000円以上20,000円未満(7.4%)』と続いた。

以降、『25,000円以上30,000円未満(7.1%)』『20,000円以上25,000円未満(7.0%)』『30,000円以上35,000円未満(4.9%)』『35,000円以上40,000円未満(1.6%)』『45,000円以上50,000円未満(1.3%)』となっている。

約4割の人が、親が健康のためにかけている費用は年間10,000円未満であると思っている一方、50,000円以上かけていると思っている人も比較的多いことがわかった。

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健康のためにはなにをすべき?

「親の健康を考えるうえで取り組んでほしいことを教えてください(複数回答可)」と尋ねた。

『適度な運動をする(44.5%)』が最多となり、以降『規則正しい生活を送る(42.0%)』『趣味を持つ(楽しむ)(37.9%)』『健診の受診頻度を高める(32.6%)』『食生活を見直す(30.3%)』『人間ドック・脳ドックなどを定期的に受診する(25.2%)』と続いた。

以降は、『検診の受診頻度を高める(16.5%)』『検診の種類を増やす(12.8%)』となっている。

健康的な生活習慣はもちろん、趣味を楽しむことや健診の頻度を高めること、さらには、健診ではカバーできない検査ができる人間ドック・脳ドックなども定期的に受診してほしいなど、親の健康を考えた場合、健診だけでなく検診も大切だと考える方が多いことがわかる。

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子どものサポートも大切だ

「親が要介護者とならないよう、健康のためにご自身はどのような行動をしていますか?(複数回答可)」と尋ねた。

『何もしていない(58.7%)』が最多となり、以降『健診・検診の受診サポート(19.4%)』『食生活のサポート(14.5%)』『運動のサポート(12.5%)』『人間ドック・脳ドックなどの受診サポート(10.4%)』『趣味のサポート(8.8%)』と続きました。〈図5〉

6割近くの人が、親の健康のために何もできていない実態が浮き彫りとなった。一方、食生活や運動など、日常生活において病気の予防につながるサポートや、万が一病気になった際に早期発見・早期治療につながる健診・検診や人間ドック・脳ドックなどの受診など、できる限りのサポートを行っている人もいることがわかった。

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親の健康のために行っている実例

・公園で一緒にウォーキング(30代/女性/神奈川県)
・高血圧なので、食事の味付けで減塩を意識している。肉、魚、野菜をバランス良く食べさせている(30代/女性/福岡県)
・よく会話するようにしており、一緒に外出などしてエンタメを楽しんでおります(30代/男性/東京都)
・一緒にご飯を食べ、朝なら1日何をするか話したり、夜は、どうだったか話したり、次の日の予定なども話すようにしています(40代/男性/新潟県)
・自分の健康保険での検診受診のサポート(40代/男性/京都府)
・検診受診の大切さを教えて、受診したかの確認を行っている(40代/女性/兵庫県)

親にはできる限りのサポートをして、いつまでも健康で長生きしてもらいたいという子供の想いが伝わってくる。

親に贈りたい「スマート脳ドック」ギフトカード

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スマートスキャン社では、親の健康維持のために活用したい「スマート脳ドック」ギフトカードを発売している。

「スマート脳ドック」は、脳動脈瘤や脳梗塞、脳腫瘍などの自覚症状のない脳の異常を早期発見できる頭部MRIおよび頭部・頸部MRAの検査。Webでの予約と問診票の事前登録、受診結果をパソコンやスマートフォンで確認できるため、クリニック滞在時間を短縮し受付から終了まで30分で完了する。

撮像したデータは、放射線科診断専門医と脳神経外科専門医によるダブルチェックを行っている。万が一異常が確認された際も、結果に応じ専門の医療機関を紹介。スピーディーな検査と継続しやすい価格で、2018年1月~2022年4月の期間でのべ約7.5万件の検査を実施している。

「スマート脳ドック」ギフトカードは、医療施設での予約時に利用できる。スマートスキャン社には、ほかにも肺や心臓を検査できる「CT・心血管ドック」など、“未病のケア”のための各種検査メニューがある。

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親や高齢パートナーの健康維持のために早めに健診・検診をしてもらうことも大事だが、子供が先に倒れては介護もままならない。自分が介護される年齢に近づきつつある人も含めて、親・パートナーのためだけじゃなく自分のために利用するというのもありだ。

できる努力や工夫を重ねて、健康である期間を少しでも長く維持していきたい。

「スマート脳ドック」サイト:https://smartdock.jp/
「スマート脳ドック」ギフトショップ:https://smartdock.base.shop/

※「親の健康」に関する調査は、4月22日(金)~4月23日(土)に、要介護者認定を受けていない60歳以上の親を持つ30代と40代の1,007人(男女比5:5)に、インターネットを利用して調査した。


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