【ゲイの恋愛相談】20歳年下の恋人が同居している母親は私と同年代

年齢差のあるゲイ・カップルは珍しくないが、20歳離れた相手が20代で親と同居しているとなるとちょっと引っかかる点がある。恋人の親とほぼ同年代だったら、気まずい思いをしないだろうか。恋人との年齢差で生じる問題に悩むゲイ男性に、人生相談の専門家が授けたアドバイスとは。

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20歳年下恋人の母親と同年代

結婚・家族セラピストの資格を持つジェイク・マイヤーズが担当する、米国のゲイ・メディア『QUEERTY』の人生相談コラムに、ゲイ男性ザッチャー（仮名）が送った相談。

「ハイ、ジェイク。

私は43歳で、23歳の若い男性と付き合っています。こんなに年下の人と付き合ったのは初めてですが、一緒にいてとても楽しいし、本当のつながりが生まれていると感じています。

私たちの一方がまったく知らないようなコンテンツの話をすることは時々ありますが、ほとんどの場合、私たちの興味の方向は同じで、一緒に楽しむことができています。そしてなにより、私たちはいつもお互いを笑顔にさせているのです。

ただ、ひとつだけ厄介な要素があるのです。彼はまだ実家で暮らしています。私が彼の家に行くたびに、私より数歳年上の彼のお母さんが出迎えてくれることに気まずさを覚えてしまいます。

誤解してほしくないのですが、彼女はすごくいい人で、同じ高校に通った同窓生ということもあり私たちは仲良くやっています。それでも、変な感じがしてしまうのです。

彼との関係をさらに探っていきたいし、何年も先の彼の姿を見守っていきたいと思っています。でも、彼は今一人暮らしができるような状態ではないし、私たちが一緒に暮らすことを話し合う段階にはなっていません。

彼が私の家に遊びに来て遊んだり一緒に街に出かけたりする時に彼を家まで送っていくと、お母さんと顔を合わせることになります。彼がまだ親に甘えていると実感するだけで、私たちの年齢差が実は大きな問題なのではないかと思ってしまいます。

今、私はこの関係からおりるべきなのでしょうか？」

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型破りな関係には意外な特典あり

こんにちは、ザッチャー。

おそらくあなたはデートの送迎をするたびに、プロムに行くために女の子を迎えにきた青年の気持ちになって、まず相手の両親を魅了しなければならないというプレッシャーを感じているのでしょう。

あなたのように彼の親と年齢が近い場合、義理の親はストレスになることがあります。とはいえ、あなたが感じている気まずさは、彼の生活状況そのものというよりも、あなたがそれに与えている意味と関係があるのかもしれません。

2人の関係が真実で強固なものであるならば、あらゆるハードルを乗り越えることができるでしょう。遠距離恋愛、以前の結婚でもうけた子供、HIV感染の有無など、2人の間に生じる様々な要素も障害になりません。

それでも、年齢差を乗り越えるのは難しいかもしれません。

あなたは彼が夢中になっているTikTokをまったく理解できないかもしれないし、彼はスマホ以前の世界を理解できないかもしれません。その一方で、相手にはない新しいアイデアに触れたり、自分にとって有意義なことをシェアすることで、2人のつながりは深まるばかりです。

結局のところ、親を除いた2人だけの関係に満足感を感じているのであれば、年齢差はそれほど大きな問題ではないはずです。

もしかしたらあなたは無意識のうちに、彼氏が「まだ実家で暮らしているほど若い」という事実からくる戸惑いを2人の関係に押し付けているのかもしれません。

実のところ、年齢差が大きいカップルに対する社会的圧力は依然強いと言わざるを得ません。

年上のほうを「シュガーダディ（金づる）」と見なしたり、年下のほうは「ファザコン」の持ち主だとか「パパ活」をしていると決めつける人もいます。また、年上の人が年下の恋人を「利用している」ように感じる人もいるでしょう。

このようなことをあなたの心に蓄積させて、あなた自身の状況に影響を与えないようにしましょう。周囲からどう見られるかではなく、ありのままの関係を楽しむべきです。なによりも、あなたたち2人がどう感じるかが重要なのです。

この国の住宅価格を考えれば、若い世代がいまだに実家暮らしをしている理由も分かってくるはずです。親と暮らしていることが、必ずしも彼らの成熟度と結びついているわけではありません。

あなたの恋人に、親と暮らし続けている状況について彼がどう考えているのか、尋ねてみることが必要かもしれません。彼は、この状況を一時的なものだと考えているかもしれないのですから。

あなたの型破りな関係には意外な特典があるかもしれません。ほぼ同年代の姑は、思春期に好きだったお気に入りのテレビ番組について話せる相手なのです。

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親と同居する20代前半は珍しくない

ザッチャーの悩みに対するジェイクのアドバイスを受けて多くのゲイが意見を表明した。多くの意見は、ジェイクのアドバイスに賛同するものだった。

「この国では家賃はどこも法外だ。死に物狂いで働かない限り、一人でアパートを買うのは不可能だし、そうであっても複数の仕事を持つ必要があるかもしれない。たいていの人はルームメイトを持つが、その多くは一緒に住む前に会ったことすらない。なぜ、家族と住むよりその方がいいのだろうか？

多くの文化では、家族と一緒に住む（あるいは同居させる）ことはまったく普通であり、容認されている。多くの場合、1つ屋根の下には祖父母、両親、子供（場合によっては、「子供」の配偶者や自分の子供もいる）

私は、これはアメリカが乗り越えるべきもうひとつの汚名だと考えている」

「私は夫より19歳年下です。付き合い始めた頃は夫も私との年齢差を気にしていました。私は彼にこう言ったのです。『重要なのは年齢じゃなく成熟度だよ』と。それから31年、私たちは一緒に暮らしています」

「ゲイの子供が親の面倒を見なければならないという概念は、ステレオタイプと言えるほど一般的だ。むしろ、23歳にもなって年上のボーイフレンドを実家に招くことに抵抗がなく、自信があるのなら、彼は多くの若者よりもずっと自己肯定感が高いと言える」

「23歳の人がまだ親と一緒に住んでいるのはそんなに珍しいことではないと思う。多くの人は大学を卒業したばかり。法律上、26歳まで親の健康保険に入ることができる。それに、この物価の高さ…給料の3.5倍のアパートを借りるのは本当に難しい。

多くの新入社員はそれほど高給ではない。願わくば、彼が自立していて、自分の居場所や職場での上昇志向に目標を持てるようであってほしい。3～4年後に自分の小さな家を借りるための頭金を用意できるよう、1セント残らず貯金していたら最高だ。その時、彼は多くの人より一歩上にいるはずだから」

「43歳の性欲は23歳にはかなわない。長期的な一夫一婦制の関係を考えているのであれば、自分の満足よりも彼の満足を優先するようにしないとならないでしょう」

20歳の年齢差がある人と付き合うとしてら、あなたは気にかかる点があるだろうか。

※参考記事：QUEERTY

（冨田格）

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