東京で5人の新規感染!サル痘感染が拡大していることをゲイは知るべき

2022年夏に欧米のゲイ・バイ男性の間で一気に感染拡大したサル痘(エムポックス)。しかし、アジア圏にはその波が押し寄せることはなかった。感染への注意喚起や、天然痘ワクチンの接種が進んだことで欧米でのサル痘(エムポックス)は落ち着いたと認識されている。しかし、日本では密かに感染拡大が進んでいることを、あなたは知っているだろうか?

東京で新たに5人新規感染の報告

ゲイとサル痘
イメージ画像

2023年になって以来、関東圏を中心にポツリポツリとサル痘(エムポックス)の感染報告が為されている。

2月15日に「サル痘、国内20例目の感染確認…直近の海外渡航歴はない神奈川県の20代男性」という記事を読売新聞オンラインが配信した以降は、ニュースで取り上げられることもなく、落ち着いたのかな、と思っていたのだが、そんなに甘い事態ではないようだ。

検索しても表示されないので、どこのメディアも報じていないのかもしれないが、2月28日に東京都福祉保健局は5人のサル痘(エムポックス)患者が発生したことを発表した。

5人は30代1名と40代4名で、いずれも直近の海外渡航歴がない男性だ。5名全員に発疹があり、発熱や倦怠感などの症状は個人差があるようだ。

今回の5人のセクシュアリティや感染経路などは明らかにされていないが、性的にアクティブなゲイ・バイ男性は注意をする必要がありそうだ。

★こちらをクリック
東京都福祉保健局「サル痘の発生について」

不安になる前に知識を身につけよう

ゲイとサル痘
イメージ画像

感染しないように注意する、といってもどうすればいいのか分からなくて当たり前だ。感染を防ぐため、もしくは人に感染させることを防ぐためには、サル痘(エムポックス)がどんな症状で、どういう感染経路をとるのか、という基本的なことをおさえておくことが何より重要だ。

サル痘(エムポックス)のことを全く分からない人には最適な、必要な情報を分かりやすくまとめたページが、「すぐに役立つHIVの情報サイト『HIVマップ』」の中に誕生した。気になる人は、このページを読んで、基本的な知識を身につけておきたい。

★こちらをクリック
サル痘(mpox)が日本で感染拡大 ~現状を知って感染リスクを下げよう~

また、「新宿二丁目にある、HIVをはじめとしたセクシャルヘルスに関する情報センター&フリースペース『akta』」では、厚労省の研究班の枠組みでサル痘に関する意識・行動調査を行っている。

全国の主にゲイ・バイ男性を対象に、サル痘の情報がどの程度届いているかを測り、必要な対策につなげていく目的のアンケートとのこと。締め切りは3月9日(木)まで、5分間で答えられるアンケートなのでぜひ多くの人に参加してほしい。

★こちらをクリック
Mpox(サル痘)についての5分間アンケート

サル痘(エムポックス)という表記の理由

ゲイとサル痘
イメージ画像

ジオ倶楽部では2022年5月よりサル痘に関する情報を積極的に掲載してきたが、「サル痘(エムポックス)」今回よりこの表記に変えたのは理由がある。

2月17日のNHK NEWS WEBが配信した記事「『サル痘』を『エムポックス』に変更へ 厚生労働省」より引用する。

「エムポックス」、これまでの「サル痘」は、感染すると発熱や発疹などの症状があらわれるウイルス性の感染症で、1958年にサルから発見され、英語表記では「monkeypox」、日本語表記では「サル痘」の名称が使われてきました。

しかし、今回の流行で、インターネット上などで人種差別的な表現が見られたことなどから、WHO=世界保健機関は、去年11月、新たな名称として英語では「mpox」を使うことを推奨し、1年かけて名称を移行していくと発表しました。

これを受けて厚生労働省が17日に、国内での新たな名称について、専門家による部会で協議した結果、カタカナ表記で「エムポックス」とする方針を決めました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230217/k10013983491000.html

1年かけて名称を移行していく、ということなので、ジオ倶楽部でも「サル痘(エムポックス)」と併用する形から始めていくことにした。

発疹、発熱、倦怠感など、サル痘(エムポックス)に感染したのでは? と不安になった場合は、在住のエリアの保健所に連絡を入れて相談してみよう。下記記事も参考にしてほしい。

★あわせて読みたい!
【ゲイとサル痘(エムポックス)】感染もしくは濃厚接触したらどうすればいい?

ジオ倶楽部ではこれからも継続して「サル痘(エムポックス)」の情報を発信していく。

(冨田格)

コメントを残す