【動画あり】上映作品決定「第30回レインボー・リール東京」今年は日本のゲイ映画に注目だ！

毎年夏に開催している「レインボー・リール東京～東京国際レズビアン＆ゲイ映画祭～」。これは、世界各国から性的少数者をテーマにした映画を、ジャンルを問わずセレクトして上映する映画祭だ。

コロナ禍のため、この一昨年は中止、昨年は縮小開催となった「レインボー・リール東京」だが、今年は本来の形で7月8日（金）～7月21日（木）の期間、東京と大阪で開催する。注目の上映作品がいよいよ発表となった。

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韓国版「ゴッズ・オウン・カントリー」か？

今年のラインアップは全10作品。そのなかから、ゲイを題材にした映画4本を紹介しよう。

まず注目したいのが韓国映画の「遠地」だ。レインボーリール東京では、2008年の「後悔なんてしない」、2015年の「夜間飛行」など、記憶に残る韓国ゲイ映画を上映したきたので、この「遠地」にも期待が集まりそうだ。

■遠地　★日本初上映
2020/韓国/119分

姪を育てながら田舎の牧場で静かに羊飼いとして働いているジヌ。素朴ながらも満たされた生活を送っている二人の元に、ジヌの大学時代の恋人と、姪の母親である双子の妹がやってくる。彼らの来訪によって生活が一変したジヌは、愛と家族にまつわる人生の選択を迫られることになる。哀愁を帯びた牧場の映像美に魅せられる、韓国の新鋭パク・グニョンによる叙情あふれる人間ドラマ。

同性愛が違法だったそう遠くない過去の物語

同性愛が犯罪でありバレると逮捕され刑務所に投獄されてしまう状況が、20世紀の西欧にはあった。今の開放的な空気からはとても信じられない、ゲイであることだけで迫害されていた時代の物語は、見ておくべき価値がありそうだ。

■大いなる自由　★日本初上映
2021/オーストラリア・ドイツ/116分
(C)FreibeuteFilm

戦後ドイツ、性的指向を理由にハンスは繰り返し刑務所へ送られる。刑法175条によって男性同性愛が禁止されるなか、ハンスは愛する自由を刑務所で探し求めていく。主人公を演じるのは「ヴィクトリア」(2015)や「未来を乗り換えた男」(2018)でドイツ映画にはなくてはならない存在となったフランツ・ロゴフスキ。第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞。世界各国の映画祭で上映されて話題を呼んだ。

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ドキュメンタリーとドラマ、2本の日本映画

今年のラインアップの特徴は、4本のゲイ映画のうち、2本は日本映画だということ。1本はカミングアウトにまつわるドキュメンタリー、そしてもう1本はゲイのホームパーティーを題材にした共感度が高そうなドラマだ。

■沖縄カミングアウト物語～かつきママのハグ×２珍道中！～
2021/日本/103分
監督：松岡弘明

「大好きな家族には、いつかカミングアウトしたいと思っていた」と語るのは、新宿二丁目のゲイバー「九州男」の二代目店主、かつきママ。自分らしく生きるために、故郷の沖縄を離れた20代後半。それから10年後、両親にゲイであることをカミングアウトし、戸惑わせ、悩ませた。そして今は「一番仲がいい」と言えるまでになった。現在の家族のカタチになるまで、一体どんな対話があったのか。故郷を巡りながら、家族・友人らとカミングアウトした当時を振り返り、今だから言える気持ちを語り合う。

■ボクらのホームパーティー
2022/日本/80分
監督：川野邉修一

都内で開かれたゲイオンリーのホームパーティー。集まったのは大学生の智也、ゲイバー店員の将一、ゲイクラブ店員の直樹とその友達の正志、カメラマンの健一、そしてパーティー主催者カップルの彰人と靖。飲んで、食べて、騒いで、笑って、泣いて、また飲んで、楽しいパーティーは永遠に続く…はずだった。それぞれが日頃心に溜め込んでいたウップンが爆発し、パーティーは最悪の結末を迎えるのだが…。

上映スケジュールやチケット情報などは、現在調整中とのとこ。決定次第、公式サイトで公開となるので、気になる人はサイトをマメにチェックしておこう。

ジオ倶楽部では、今後も「レインボー・リール東京」の情報を随時紹介していく予定だ。

第30回レインボー・リール東京～東京国際レズビアン&ゲイ映画祭～ 

会期
7月8日(金)～7月14日(木) @シネマート新宿(7日間) 
7月15日(金)～7月21日(木) @シネマート心斎橋(7日間) 
7月16日(土)～7月18日(月・祝) @スパイラルホール(3日間) 

会場
シネマート新宿（東京都新宿区新宿3-13-3 新宿文化ビル6F）
シネマート心斎橋（大阪府大阪市中央区⻄心斎橋1-6-14 ビッグステップビル4F）
スパイラルホール（東京都港区南⻘山5-6-23 スパイラル3F）

主催：NPO法人レインボー・リール東京 

https://rainbowreeltokyo.com/

公式サイト：https://rainbowreeltokyo.com/

※今後の新型コロナウイルスの感染状況により、やむを得ず開催を中止・変更する場合がある。中止・変更の場合は公式ウェブサイトで告知する。 

（冨田格）

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