【オーストラリア】パリ五輪を目指す体操選手のパーフェクト筋肉ボディ
オーストラリアの五輪選手でゲイというと水泳のイアン・ソープを思い浮かべてしまうが、もう一人のソープに注目したい。2024年パリ五輪を目指す、オーストラリアのオープンリーゲイの体操選手ヒース・ソープと、彼のパーフェクトな筋肉ボディの魅力に迫る。
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数少ないカミングアウトした体操選手
ブラジルのアルトゥール・ノリをはじめ、男子体操界でゲイであることを公表している選手はとても少ないが、体操競技自体が多様性を受け入れるための改革を進めており、その数は年々増えてきている。オーストラリアの体操選手ヒース・ソープもその一人であり、彼は18歳の時にゲイであることを公表した。
2000年9月3日に生まれたヒース・ソープは、2019年ユニバーシアードで跳馬決勝に進出し6位入賞。「2022年世界体操選手権大会」で世界選手権デビューを果たし、現在は男子体操オーストラリア代表メンバーとして、2024年パリ五輪を目指しているところだ。
5月にオーストラリアのゴールドコーストで開催された「オセアニア大陸選手権」でニュージーランドに勝利したチーム・オーストラリアは、今秋、ベルギーで開催される世界選手権への準備を進めており、ソープが代表メンバーに選ばれれば、パリ五輪出場にまた一歩近づくことができる。
しかし先日、インスタグラムでソープは自分が世界選手権のメンバーに選ばれていない、ということを報告した。
2023年世界体操選手権のオーストラリア代表に選ばれなかったことは、本当に残念でなりません。
最近獲得したオーストラリア総合のタイトルを含め、今年だけでも多くの結果を残し、向上してきたにもかかわらず、私は10月に開催される最大のオリンピック予選に出場する機会を与えられた5人のオージー体操選手のうちの1人になることはできませんでした。
現時点では、選考のプロセスやその結果について話せませんが、いずれその結果が公表されることを期待しています。
現在、私が経験している圧倒的な感情を要約するのは不可能です……しかし、私の友人、家族、そしてファンと分かち合うために、近いうちにもっと多くの言葉を用意します。
選ばれた選手たちがベストを尽くし、健康でワールドカップ・キャンペーンを成功させることを祈っています。
体操の芸術性を高めたいと考える
体操競技にまつわる固定観念を覆したいと考えているソープは、「Inside Gymnastics」の取材をうけたときにこう語った。
「体操界の外では、男子体操は女性的であるとか、ゲイやガーリーであるという固定観念があります。だから体操選手は幼い頃から、周囲の友達に体操なんて男らしくないと言われ続けてきました。そんな固定観念に対抗するために、男子体操は超男性的でヘテロ規範的な環境を作り出してきたのだと思います」
男の中にある”女性性”は恥ずべきものではない。ソープは、体操には芸術性があり、ルーチンを男性化することに焦点を当てると、その芸術性の一部が失われる危険性があると信じている。
「男子体操の目に映る芸術性は女性らしさとイコールであり、なぜか私たちはそれを悪いことと捉えている。創造性を発揮する場を奪うことは、本当に危険なことなのです」
男子体操競技を大きく変革していくかもしれないヒース・ソープだが、そんな彼の完璧な筋肉ボディの魅力にも注目したい。
来年のパリ五輪に出場できる可能性はかなり低くなってしまったが、ヒース・ソープの華麗でアクロバティックなパフォーマンスを観戦できることを期待したい。
※参考記事:DNA
(冨田格)
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