【ラグビー】オールブラックス初のカミングアウト!元選手の告白に称賛の声

2005年にニュージーランド代表チーム”オールブラックス”に選抜された元ラグビー選手のキャンベル・ジョンストンがゲイであることをカミングアウト。ニュージーランドのラグビー関係者から称賛の声が寄せられている。

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鏡の中の自分に正直になれない葛藤

キャンベル・ジョンストン
画像引用元:Instagram

1980年生まれの元ラグビー選手キャンベル・ジョンストン、ポジションはプロップ。ニュージーランドのプロラグビーチームに所属し、ニュージーランド・オーストラリア・フィジーの3カ国のプロチームが参加するラグビーユニオン「スーパーラグビー」でも活躍した。

2002年から2008年は、ラグビーチーム”クルセイダーズ”に所属して、38試合に出場。この7年間でクルセイダーズはスーパーラグビーで4回優勝している。

そして、2005年にはニュージーランド代表チーム”オールブラックス”に選抜され、フィジー戦でデビュー、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズとの2つのテストマッチにも出場した。

「私の夢は、オールブラックスになることでした。男らしくて、強くて、妻や子供がいて……。私は自分のそのような側面をどんどん押し込めてきました。それが表面化し、悪い試合があると、自分のその面を見て、そのせいにするんです。それが徐々に影響してくるんです。二重生活や嘘をつくのは大変なことです」

2023年1月30日にテレビ番組「セブン・シャープ(Seven Sharp)」に出演したジョンストンは、ゲイであることを隠し続けた時の心境をこう語った。

「ラグビーには、『鏡の中の自分を見て、自分に正直になれれば、もう十分だ』という言葉があります。鏡の中の自分は、チームメイトに対して正直でなかったということです」

魔法のようにクローゼットを消すことができたら

キャンベル・ジョンストン
D1CBA3 Heineken Cup Round 4 – Ospreys v Toulouse – Liberty Stadium – Swansea : Campbell Johnstone of the Ospreys.

カミングアウトを決意したことに関して、ジョンストンは「セブン・シャープ(Seven Sharp)でこうも語っている。

「もし私がオールブラックスとして初めてゲイであることを公表し、この問題全体にまつわるプレッシャーや汚名を払拭することができれば、それは実際に他の人々の助けになるはずです。そうすれば、一般の人々も、オールブラックスの中に一人、ゲイがいることを知ることができます。

そうすることができれば、ニュージーランドスポーツのパズルの最後の1ピースとなるかもしれません…それは、すべての人に終結をもたらす非常に重要なピースとなるでしょう。

もし私がその扉を開けて、魔法のようにクローゼットを消すことができたら、多くの人を助けることができるのです」

「ラグビーは、すべての人を歓迎するスポーツであり、人々が安心してありのままの自分でいられる場所です」と、語るジョンストンは、カミングアウトについての考えにも言及した。

「カミングアウトにルールはないし、法律もない。カミングアウトする必要はないんです。自分には合わないと思えば、そうしなければいいんです。ラグビー選手やクルセイダーが理想とするのは、誠実で強い人です。不安やストレスを解消することで、より強くなれるのであれば、その型にはまればいいのです」

ラグビー関係者はジョンストンを称賛

オールブラックスはTwitterの公式アカウントでジョンストンへの声明を発表した。

https://twitter.com/AllBlacks/status/1619941867730378753?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1619941867730378753%7Ctwgr%5E9496881f113d16d06d8663001f0fb222513c86b6%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.nzherald.co.nz%2Fsport%2Frugby-stars-react-as-campbell-johnstone-becomes-first-openly-gay-all-black%2FANXJJRMA2BHG7IB5KTBORG5MXY%2F

オールブラックスの1056番キャンベル・ジョンストン選手が、勇気をもって自身の体験を語り、より包括的なゲーム作りに貢献してくれたことに、多くの愛と応援を贈ります。

現在のオールブラックスのスクラムハーフであるブラッド・ウェバーは、ジョンストンの発表がいかに重要であるかをツイッターで述べている。

https://twitter.com/brad_weber9/status/1619963599291813888?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1619963599291813888%7Ctwgr%5Ef782ffef320f7f3a4e1fac208e1fabc6e8149c10%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.nzherald.co.nz%2Fsport%2Frugby-stars-react-as-campbell-johnstone-becomes-first-openly-gay-all-black%2FANXJJRMA2BHG7IB5KTBORG5MXY%2F

伝説!非常に多くの若者、特にラグビー選手にとって、自分のセクシュアリティに疑問を抱くかもしれない、非常に影響力のある瞬間です。敬具、キャンベル(ブラッド・ウェバー)

オープンリーゲイの元副首相グラント・ロバートソン議員は、インスタグラムでジョンストンへのカミングアウトを「大きな瞬間」と呼ぶ、サポートを表明した。

スポーツの世界では、すべてのレベルにおいて包括的な環境を作ることが重要であり、それはトップから始まるのです。今、オールブラックスによって、新たな壁が打ち破られたのです。未来の世代が、オープンで、ハッピーで、快適であるように、このことが刺激になることを願っています。まだまだ先は長いですが、とても重要な一歩だと感じています。そして、一人のプロップから別のプロップへ、ありがとう、キャンベル。(グラント・ロバートソン)

ロバートソン議員は、ウェリントンを拠点とするニュージーランド初のゲイラグビーチーム「クレイジーナイツ」で一緒にラグビーをすることで知り合い2009年に同性婚をしたパートナーのアルフと暮らしている。

カミングアウト後も精力的に活動しているキャンベル・ジョンストンは、7月後半になってパートナーが誕生したようで、その喜びをインスタグラムで報告した。

2022年には、アイルランドのラグビーユニオンクラブ「レンスター・ラグビー(Leinster Rugby)」に所属するニック・マッカーシー選手がカミングアウトしている。マッチョで保守的なラグビーの世界からも、ゲイであることを公表し受け入れられる素地が広がりつつあるようだ。

※参考記事:nzherald

(冨田格)

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